「meet-me」はバブルの巨大遺跡になる!?
セカンドライフを強く意識したメタバースのmeet-me。建物はセカンドライフより立派だ
先の2つにくらべて、SLをよりダイレクトに意識していると思われる"本格派"が、ココアの「meet-me」だ。12月16日から25日まで人数限定で試験公開していた。1月23日から再開される予定だ。
東京23区の地理を仮想空間上に再現した点が売り物で、ユーザーのマップ上には「笹塚」など現実同様の番地が表示され、東京タワーなど各所のランドマークもある。アバターをはじめとするグラフィックは、SLにくらべて明らかに日本人好み。丸味を帯びていて、色も鮮やかだ。
ユーザーの自由度の高いSLに対し、マップを「東京23区」に限定したように、meet-meは運営者側がある程度の制限を設けつつ、「心地良いおせっかい」を提供するとしている。
心地良いかどうか。筆者にはユーザーをどう楽ませるかというアイデア、演出に乏しいように思えた。まだ試験段階とはいえ、今後、よほど強力なプラスアルファがないと、"23区"がユーザーの建築物や訪問者で、過密なほど賑わう様子は、ちょっと想像できない。セカンドライフ・バブルの思い出となる巨大遺跡になってしまわないかと心配である。
虎古田・純