「ル・マンを教室にする」 東海大「世界三大レース」に挑戦

全国の工務店を掲載し、最も多くの地域密着型工務店を紹介しています

「多くの苦労がプロジェクトの前に立ちはだかった」

車体中心のコクピット部分はフランスのメーカーから購入した
車体中心のコクピット部分はフランスのメーカーから購入した

   とはいえ、マシンのすべてを学生が作るわけではない。エンジンは輸送用機械メーカーのYGK(山形市)と共同開発した。コックピットなど車体の中心部分はフランスのメーカーから購入した。しかし、それ以外のボディの外板などは、学生が設計したり改良したものを使用する。また、エンジンの外付け部品も学生が車体に合わせて修正・搭載するというように、マシンの組立ても大学の校舎内で学生主体のもとで進められてきた。

   だが、大学チームの自動車レースへの参戦は異例のことだ。ル・マンプロジェクトは2000年からスタートしたが、参戦が現実のものとなるまでの道のりは平坦ではなかった。

   たとえば、年々入れ替わっていく学生メンバーの間での「技術の伝承・継続」をどのように解決していくのかという課題だ。また、「どうしてル・マンなんかに参加しなくてはいけないのか」という周囲からの疑問の声にも悩まされた。そして資金面の問題……

   「あまりにも多くの苦労がプロジェクトの前に立ちはだかっており、とても一言では言い表せません」とプロジェクトを指揮してきた林教授は振り返る。

姉妹サイト