初音ミクが教えてくれた、ネットの新しい楽しみ方
VOCALOID発売当初は、DTM(デスクトップミュージック)で、自作曲に試みにボーカルやバックコーラスをつけてみるといった用途が想定され、どちらかといえば閉じた世界の話であった。
それが今では、多種多様な曲を唄わせて、ニコニコ動画などのネットで公開・共有、コメントなどをつけて楽しむスタイルが定着した。視聴したユーザーが新たなクリエーターになるというスパイラルが続き、その奥には著作権問題もちらつく。「初音ミク」は、イマドキのネット事情を凝縮して見せてくれる存在でもある。
見た目は少女のようにあどけない彼女。でも、決して侮れないのだ。
虎古田・純