名古屋の数独モデルが熱く語る 「数独は自分との闘いです！」【数独人に会うvol.1】
数独を知りたければ、数独を愛する者に聞け――。
まだ数独レベル"初初初初初級"のJ-CAST数独ポータル編集部が、世の中の"数独lover"に会いに行き、あわよくば数独力を付けてしまおう、というこの企画。
記念すべき1回目は、名古屋を中心に活動しているタレントでモデルの彦坂まなみさんです。
彦坂さんは、日本数独協会主催の「数独技能認定試験」で、ことし（2018年）3月、中級（4級）に一発合格した「数独人」。さて、その実力はいかに......。
編集部は、彦坂さんに会うため一路名古屋へ向かいました。
世界の数独ブックを収集
彦坂まなみさん（手元にあるのは世界の数独ブック）
この日、彦坂さんはトレードマークのロングヘアをばっさりカット。ボブスタイルと夏らしい爽やかな装いで登場です。
「おはようございます！ よろしくお願いします！」
にこやかな笑顔で挨拶終わると、何やらバッグからガサゴソと取り出します。
出てきたのは、我々の予想を超えたもの、そう世界各国の数独ブックです。
彦坂 私、旅行も好きなので、行った国々で数独の本があると買ってくるんです。こっちがチェコで、こっちが台湾。台湾では一番難しいのを買ってしまって、いまだに1問も解けないんですよ（笑）。
世界の数独ブック＜チェコ（下）、台湾（上中央）、ニューヨーク（上左）＞
J-CAST すごいですね。いつごろから数独をやり始めたのですか？
彦坂 もう小学校くらいです。中日新聞（東海地方を中心とする地域で発行）の日曜版に、数独が2問載っていたんですよ。間違い探しとか、クロスワードとかと同じ場所にあるので、子供の頃、自然に数独を始めて、それ以来"当たり前"のようにやっていました。
J-CAST じゃあ、ご家族やお友達も？
彦坂 いやいや、私だけなんです（笑）。
数独って言うと「なにそれ？」っていう人や、（9×9マスの）盤を見せても首をかしげる人がいるのですが、私からすると「数独を知らない人がこの世にいるんだ」ってことにびっくりですよ。
私にとっては、しりとりやジャンケンと同じレベルで慣れ親しんだゲームなんです。だって、「しりとりしよう！」って言ったらみんなできるじゃないですか。
J-CAST そう言われればそうですね。週1回の新聞では飽き足らなくなっていったのはいつごろからですか？
彦坂 やっぱり20歳前後かな。新聞の2つある問題も、1個は簡単で1個は難しく作られているんですが、難しい方が解けるようになってからです。 あとは、旅行に行くとき、飛行機の機内で暇つぶしに空港で数独の冊子を買ったのもきっかけです。1冊買うとたくさん問題が載っているので、旅行が終わっても楽しめるんですよ。
J-CAST どんな時に数独をやりますか？
彦坂 毎日、寝る前や、仕事の空き時間にやっています。時間忘れて眠れなくなることもありますけど（笑）。
なかなか仕事仲間で数独仲間ができないのが悩み
J-CAST 本当にお好きなのですね。ことしの「数独技能認定試験」の中級に合格されているし。実力もすごい。
同席した日本数独協会の佐貫理事 本当に。彦坂さんは中級試験（4級～6級）を受験されて、全問正解でした。
J-CAST 全問正解...！？ それはすごいですね。
彦坂 （佐貫理事に）たしかあの時って簡単でしたよね？
佐貫理事 いや、どうですかね。中級問題ではありますが、ニコリさんが工夫しただけあって、協会理事たちの間でも、解きごたえはあるよねと評判の問題だったと思います。
彦坂 簡単でしたよ！ 時間もけっこう余りましたもん。
全員 （いま余ったって言った？）。
J-CAST （気を取り直して）その数独の認定試験を主催している日本数独協会を知ったのはいつ頃ですか？
彦坂 最近です。1年も経ってないんじゃないかな。ちょうどモデルとして独立した時で、これまでの自分の活動を振り返って、何か自分の芸の幅を広げられないかと思ったのがきっかけです。
「自分が好きなこと＝数独」なので、ツイッターかグーグルか何かで「数独」を検索してみて、数独協会さんを知りました。覗いてみたら、「自分以外にもこんなに数独が好きな人がいっぱいいるんだ！」って嬉しくなりました。これまで孤軍奮闘だったので......（笑）。
ガチンコ数独勝負の結果は？
編集部ではこの日、パズル通信ニコリ別冊「数独通信 vol.34」（ニコリ、720円＋税）を用意していました。
彦坂さんと一緒に数独を解こうという企画です。
パズル通信ニコリ別冊「数独通信 vol.34」（ニコリ）より1問を無作為に選択
彦坂さんや佐貫理事の快諾を受け、ちょうど中級にあたる問題を無作為に1つ選び、お2人と、記者、編集担当も加わって4人でチャレンジします。
（※あえて言いますが、ガチンコ勝負です。誰も事前に問題は見ていません）
制限時間は10分。
彦坂さんの「うわー、できるかな」、佐貫理事の「（10分は）なかなか強気の設定ですね。中級の試験でも皆さん1問10-20分くらいかけていました。」の一言に、少々ビクつきながらのスタートです！
真剣に解いています
開始から約8分、耳を疑う声が聞こえました。彦坂さんの「できました！」の声です。
彦坂さんのシートを見るとすべてのマス目が埋まっています。佐貫理事はというと、まだ途中。私たちJ-CASTスタッフは、1、2マスやっと埋まっている程度です。
本当か？ 本当なのか......！？
あ、あっている...！！
さっそく佐貫理事立会いの元、答え合わせをしてみます。結果、みごと全・問・正・解！ これには理事も感心しきりです。
J-CAST 本当にすごい......（拍手）。どうやって解いているんですか？
彦坂 私は1から順番に入れていくんです。1がダメなら2、3という風に。それを2巡くらいしてから、その後、埋められる列を探して、埋めていきますね。 今回は1が最初に入らなかったんですよ。たしか6が最初に入ったのかな。だから、それまではすごくイライラします（笑）。とにかく1が1個でいいから入ってほしいんです。
J-CAST なんとなく最初に入っている数字が少ない方が難しいかなと思うんですけど、どうですか？
彦坂 （大きく首を横に振って）違うと思います。そうじゃないんですよ、数独は。最初に入っている数字が少なければ難しいというものでもないんです。解き方で難しさが決まるんです。 私がイヤなのは、規則正しく数字が入っているような問題です。幾何学模様のように数字が入っているもの。こういうのが、なかなか数字が決まらなくて結構手ごわいんです。
J-CAST 間違った問題とか、手も足も出ない問題はどうしますか？
彦坂 基本的には間違ったものは再チャレンジしません。次に行きます。手も足も出ない問題も同じで「無理ー！」ってなって他の問題やります。（佐貫理事に）何か解決策ありますかね？
佐貫理事 よく言われるのが、候補の数字を入れてみること。入れすぎると、問題用紙が汚くなって、かえって分からなくなるリスクもありますが、「予約」と呼ばれる手筋で解けることがあります。段々やっているうちに、わけが分からなくなってしまったときは「一回休む」ですね。休むとリフレッシュして見えなかった道が見えてくることもあります。
彦坂 いやー、それでも難しいですよ！（笑）どうしたら解けるんでしょうね！
クセになる数独の「快感」
J-CAST 最後に。彦坂さんにとって数独の魅力ってなんでしょうか？
数独愛を語る彦坂さん
彦坂 ずっと越えられない「壁」があることですよね。あとは自分との闘い。そして解けた時の快感、でしょうか。（難問のページを指差しながら、）どうしたらあの難問が解けるんでしょう。ぜったい、難しいですよね！？
まだやったことない方には、ぜひとも解けたときの快感を味わってほしいです。解ける楽しみを知れば、数独の面白さにハマると思います！
数独は子供からお年寄りまで、だれでも楽しめますし、まずは簡単な問題から、チャレンジしてみてください！
＜編集後記＞
彦坂さんは、人気のモデルさんだけあって、とても綺麗な方ですが、ひとたび数独を目の前にすると、話し方も目の色も変わるとてつもない「数独人」でした。
何より解くスピードがすごい！ ほぼ毎日、時間があるときはやっているというのは伊達じゃありません。
数独を始めたばかりの私たちとは違って、生粋の数独マニアは熱量が違います。
「数独は自分との闘いです」という一言は印象的で、「たえず自分に挑戦している方なんだな」と感じました。彦坂まなみさんの魅力の一端を垣間見た気がしました。
彦坂 まなみ（ひこさか・まなみ）
愛知県名古屋市出身。名古屋を中心にモデル、タレントして活躍。明るく親しみやすいキャラクター。テレビ、ラジオ、CM等メディア出演多数。各種イベント出演、トークショー等のMCとしても精力的に活動している。Instagram（＠ma7am1）はフォロワー1万4000人。Twitter（＠manam1xxx）やブログ（https://ameblo.jp/hico-nyann）も随時更新中。
