「配達弁当」食べた511人発症・3人入院 『ノロウイルス集団食中毒』 製造業者を営業禁止処分に…
愛知・一宮市は、市内にある弁当製造業者が作った配達弁当を食べた511人が、食中毒症状を訴えた発表。
トレンドニュース取材班は、担当課から詳しい話を聞いた。
幼稚園児など計511人
市の保健衛生課によると、今月1日、一宮市にある『尾張シルバー給食』が製造した弁当を食べた幼稚園の複数の職員から、「下痢やおう吐などの症状が出ている」と保健所に連絡があった。
保健所が調査したところ、3日午後9時現在、7つの幼稚園の園児439人と職員49人。
また、6つの事業所の従業員20人、配食サービスの利用者3人の計511人が、下痢・おう吐・発熱などの症状を訴えていることが分かった。
入院した患者も、3人いる。
「今後も患者が増えることは確実」
なお、製造業者の従業員4人と複数の患者の便から、ノロウイルスを検出。
そのため、ノロウイルスによる食中毒と断定した。
この業者は、平日最大2,000個の弁当を製造しており、現在も保健所が患者の集計を行っている。
そのため、担当者はトレンドニュースキャスターの取材に「今後も患者が増えることは確実」と語った。
十分な手洗いの徹底
弁当のメニューは、ご飯とおかず。
おかずについては、それぞれの幼稚園や事業所で内容が異なる。
そして今回の食中毒は、調理従事者の手指からノロウイルスが、弁当へ混入したとみられる。
保健所は、2月1日、製造業者に立ち入り検査を実施した。
検食用の食材を回収、また施設内を拭き取りし、ノロウイルスの状況を調査中。
また、保健所は製造業者に対して、2月4日から期限を定めない形で、営業禁止命令を出した。
十分な手洗いの徹底を、保健所が呼びかけている。
製造業者は指名停止処分も
なお『尾張給食サービス』は、市から1か月の指名停止処分も受けていることが、担当課への取材で分かった。
一宮市は、ひとり暮らしの高齢者に対して、昼食の弁当を届けるサービスを実施している。
この業者も、市の指定業者で約500人が契約中。
また、市のサービスは、弁当配達人が高齢者の安否を確認するルールとなっている。
しかし、昨年11月21日、尾張給食サービスの配達人が高齢者の安否確認をせず、弁当を玄関ドア前に置きっぱなしにして、帰っていた。