山藤章二さん

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ブラック・アングル山藤章二さん死去 「週刊朝日」を後ろから読ませた

   政治や社会現象をネタにした世相風刺や辛口似顔絵で知られたイラストレーターの山藤章二さんが2024年9月30日、老衰のため死去した。87歳だった。

   40年余りにわたって『週刊朝日』の巻末に「ブラック・アングル」を連載し、「週刊朝日を後ろから読ませる男」と言われた。

「スポーツはダメ、特技なし」

   1937年、東京・目黒生まれ。4人きょうだいの末っ子。父は目黒駅の助役だったが、山藤さんが生まれてまもなく病死、母が目黒駅の売店で働いて一家を支えた。

   小中学校のころは、「成績は中の上、スポーツはダメ、特技なし」という平凡な子供だったという。もっぱらラジオで落語やコント番組を聴いてすごす。高校生になって、部活が必修になり、たまたま美術部の部室をのぞいたら、一心不乱に石膏像のデッサンをしている先輩がいた。作品の素晴らしさに驚嘆し、それまで芸術に何の関心もなかったが、衝動的に入部。見よう見まねで絵を描き始める。米国の社会派画家、ベン・シャーンの作品を知り、好きになった。

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