小澤征爾さん
2024/02/09 19:51
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「世界のオザワ」小澤征爾さん逝く 西洋音楽の頂点に上り詰めた88年の生涯
クラシック音楽の指揮者として国際的に活躍してきた小澤征爾さんが2024年2月6日、心不全のため亡くなったことがわかった。88歳だった。
近年は体調がすぐれないことが多く、病と闘いながらの音楽活動だった。日本人ながら、西洋音楽の頂点に上り詰め、圧倒的な人気を誇った「世界のオザワ」の訃報に、内外から追悼の言葉が相次いでいる。
ウィーン国立歌劇場の音楽監督も
1935年、旧満州の奉天で生まれた。自伝的著書『おわらない音楽』(日本経済新聞出版社)などによると、父親は歯科医だが、「五族協和」に邁進した満州国協和会の中心人物の一人だった。名前の「征爾」は、満州事変に深く関わった板垣征四郎と石原莞爾の名前から一字ずつ採ったという。幼少のころから楽才があり、当初はピアニストをめざしていたが、成城学園中学時代、ラグビーの試合でけがをして断念。高校に入ってから、チェリストで指揮者、高名な音楽教育者でもあった齋藤秀雄氏に就いて指揮を学んだ。