半藤一利さん

印刷

昭和史研究、半藤一利さん死去、90歳 なぜ「私の一生はフィクション」と語ったのか?

   『日本のいちばん長い日』など昭和史関連の多数の著作で知られる作家で歴史研究家の半藤一利さんが亡くなった。90歳だった。

   日経新聞が関係者の話として伝えたところでは、2021年1月12日に東京・世田谷の自宅で倒れているのが見つかり、死亡が確認されたという。

「週刊文春」「文藝春秋」の編集長を歴任

   半藤さんは1930年生まれ。東京大学文学部国文科卒業。文芸春秋新社(当時)に入社し、編集者時代から取材や社内の勉強会で太平洋戦争史戦史や昭和史の研究に関わった。のち「週刊文春」「文藝春秋」の編集長などを歴任した。妻の末利子さんは夏目漱石の孫ということもあり、漱石関連の著書も多い。1993年、『漱石先生ぞな、もし』で新田次郎文学賞を受賞。95年に文藝春秋を退社後、本格的にノンフィクションの著作を発表するようになり、98年、『ノモンハンの夏』で山本七平賞、2006年、『昭和史』で毎日出版文化賞特別賞、さらに15年には、第63回菊池寛賞を受賞している。

[続きを読む]