中沢啓治さん
2012/12/25 12:14
印刷
「はだしのゲン」作者・中沢啓治さん死去
自らの広島県の原爆体験に基づいて描いた漫画「はだしのゲン」の作者の中沢啓治さんが、2012年12月19日、肺がんのため、広島市内の病院で死去した。73歳だった。密葬は近親者で済ませた。
中沢さんは広島市生まれで、神崎国民学校(現・市立神崎小学校)1年の時、爆心地から約1.2キロ離れた学校への登校途中に被爆した。自宅にいた父と姉、弟が犠牲となり、直後に生まれた妹も4か月後に亡くした。
漫画家デビュー後の1966年に母が原爆症で亡くなり、原爆をテーマにした作品を描くことを決意した。68年に「黒い雨にうたれて」を発表し、73年「はだしのゲン」の連載を週刊少年ジャンプで開始した。