株とFXの違い
投資を始めようと思ったときに、「株式取引か、FXか」で悩んだことがある人も多いのではないか。いったいどっちが簡単で儲かるのか、などと迷ったあげく結局どちらも始められない。そんな人もいるだろう。
では、実際はどうなのか。比べてみると、将来のために副業感覚で投資を始めたい、という人にとってハードルが低く、簡単に始めることができるのは、FXといえる。
以下の表では、株とFXの押さえておくべき違いをまとめた。
株式取引 | FX | |
---|---|---|
投資対象 | 個別企業 | 通貨 |
投資対象の数 | 4000社以上 | 50通貨程度 ※ 通貨ペアは国内業社平均20ペア程度 |
必要な最低資金 | 数万円~ | 数千円~ |
取引可能時間 | 平日9時~15時(昼休みを除く) | 平日24時間 |
金利の受け取り時期 | 年2回(配当金) | 毎日(スワップポイント) |
レバレッジ | 最大3倍(信用取引) | 最大25倍 |
価格変動要因 | 企業業績(ミクロ経済) | 金融政策など(マクロ経済) |
以下で、初心者にとってFXが投資しやすい3つのポイントを解説する。
ポイント1投資対象の数が違う
まず根本的な違いとして、株は個別企業に、FXは通貨に投資をする。どちらも、価格がこれから上がるか下がるかを予測して売買する投資ではあるが、株とFXでは投資対象の数が大きく違う。FXのほうが投資対象は少なく、選ぶ手間が少ないことが1つ目のポイント。
株は国内の約4000社以上の中から、業績や信用力など考慮しながら投資対象を選ぶことが一般的。投資した企業の業績がよければ価格は上がり、悪ければ価格は下がる。一方、その企業が倒産すると株の価値がゼロになってしまう可能性もある。
FXの場合は各国の通貨が投資対象で、たとえば、米ドルや日本円、欧州のユーロ、英ポンド、カナダ・ドル、オーストラリア・ドル、ニュージーランド・ドル、南アフリカ・ランドなどがある。この8つを組み合わせた通貨ペアを取引されることが多く、株よりも選ぶ対象が少なくてすむ。この8つ以外にも通貨はあるが、流動性の高さや国の安定性を考慮すると、こうした誰でも知っている通貨のほうが取引しやすいといえる。
さらに、国がなくならない限り、通貨の価値がなくなることもない。どの通貨で取引をしても、株のように価値がなくなってしまうことがない点は安心できるといえよう。
ポイント2FXは24時間取引が可能
株よりFXが初心者の資産運用に適しているポイントの2つ目は、FXは24時間取引が可能なこと。好きな時間に取引ができるため、ビジネスパーソンや主婦でもライフスタイルに合わせた取引ができる。
一方の株式投資は、午前の取引が9時~11時30分、午後の取引は12時30分~15時までとなっている。多くのビジネスパーソンにとって、取引しやすい時間とは言い難い。指値や逆指値のような注文方法はあるものの、初心者がそれを使いこなすには時間がかかるため、投資をすぐに始めたいと考える人には、時間に融通が利くFXのほうがスタートしやすいといえる。
ポイント3FXは少額で取引が始められる
最後のポイントは、FXでは株より大きな「レバレッジ」が使えるため、少額で取引が始められること。レバレッジとは元本を担保に、その元本の数倍以上の取引を行うことを指す。株の信用取引におけるレバレッジが最大で3倍であるのに対して、国内FXのレバレッジは最大で25倍と、FXのほうが数段大きなレバレッジとなっている。
たとえば、1ドル=100円で、1000通貨単位の取引を行う場合、必要最低資金は「100円×1000通貨(1000ドル)=10万円」となる。しかし、レバレッジを使えば、資金(証拠金)の最大25倍までの取引が可能であるため、「10万円÷25=4000円」という小さな資金から取引できるのだ。
これならすぐに大金を用意できない場合でも取引を始めることができるうえに、大きなリターンを狙うことも可能だ。
ただ、注意点もある。レバレッジが大きければ大きいほどハイリスクにもなるため、トレードを行う際にもリスク管理が必要となってくる。リスク管理に関しては、こちらを参照いただきたい。
こうしたことから、初心者でも始めやすい取引はFXといえる。資産運用に悩んでいる方はぜひFXにも注目してみてはいかがだろうか。
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