LIFULL(ライフル)は2024年11月14日、同社が運営する不動産・住宅情報サービス「LIFULL HOME'S(ライフルホームズ)」で、東京都内で「借りるより買った方がお得な街」を調査し、その結果を発表した。
1位は江東区「東大島」
LIFULLによると、円安の影響を受け、毎日の食料品や日用品などが値上がりし家計への負担は大きくなっている。そのなかで、住宅資材も高止まりし、今後もコストプッシュ型の新築価格の上昇の継続が予想される。東京都内では購入物件だけでなく、賃貸物件の賃料も上昇しているという。
東京都内の23区のうち都心6区を除いた17区で対象となったのは231駅。このなかで、毎月の賃料と中古マンションのローン返済額の差額1位は、江東区「東大島」で約12.7万円。東京都内で最も大きな差額だった。
「東大島」は荒川を臨む江東区内で最も東に位置する。LIFULL HOME'S 住まいインデックスによると「東大島」は、直近3年間の住宅価格の上昇率(2.82%)は東京都の上昇率(8.78%)よりも下回っているのに対し、賃料は10.20%と東京都の賃料上昇率(9.57%)を上回っている。「東大島」は都営新宿線で新宿エリアまで乗り換えなく30分ほどでアクセス可能で、都内への通勤通学する方にとって利便性の高い街だ。
次いで、2位は「王子神谷」(北区、月々の差額約11.6万円)、3位は「鐘ヶ淵」(墨田区、同約9.0万円)となった。トップ10はいずれも、月々の差額が8万円以上となった。
23区内の都心6区を除いたエリアで対象となった231駅のうち、中古マンションのローン返済額が賃料を下回ったのは76.6%の177駅。なかでも、首都圏の修繕積立金の平均である約1万4900円を加算しても返済額が下回る駅は147駅あったという。
この調査では、LIFULL HOME'Sで掲載された東京都内の賃貸マンション・アパートならびに中古マンションを対象とした。対象期間は23年11月~24年10月。物件条件は、築20年以内、駅徒歩15分以内、専有面積30平方メートル未満の住戸および事務所店舗は集計から除く。
賃料の集計方法は、駅ごとの賃貸物件の広さ(中央値)と賃料(中央値)から1平方メートルあたりの賃料をもとに60平方メートルに換算。返済額の集計方法は、中古マンションの広さ(中央値)と物件価格(中央値)から1平方メートルあたりの価格をもとに60平方メートルに換算し、固定金利1.8%、返済期間35年と設定し算出した。