肌ケアで「人とのコミュニケーションに前向きになれた」36.4%
がんの治療中の肌ケアの有無では、「あり」と答えた人は69.2%。肌ケアを行う目的では「乾燥」が51.7%と最多だった。さらに、「肌ケア」をした人で、効果を「実感した」17.1%と「どちらかというと実感した」41.3%の計58.4%の人が、肌ケアによる効果を感じたようだ。
効果を感じた58.4%の人には、心境の変化を聞いたところ、「人とのコミュニケーションに前向きになれた」が36.4%、「治療に前向きに取り組めた」が36.0%、「QOLが向上した」が35.5%と答えた。
こうした調査結果に、抗がん剤などの化学療法によって起こる外見変化に悩む人々をサポートするアピアランス・サポート東京の村橋紀有子室長は、「がん治療によって全身の乾燥が進むため、『肌ケア』では保清・保湿・保護の3つを意識することが重要」と指摘する。
また、入院や治療中は自分をいたわる時間を持つことも大切とし、次のようなコメントを寄せている。
「がん治療を受けている中で肌ケアの方法を身につけ、それを日常的な習慣にすることは、QOL(生活の質)の向上につながります。外見が変わることで自信をなくしたり、生活を送る上で苦痛を抱えたりすることも少なくありません。肌ケアを通じて自身を大切にすることで、治療中だけでなく、これからの生活にも良い影響を与えると考えられます」