介護について親子で話し合った経験は2割程度 話し合うと「家族の絆」や「親孝行」...ポジティブなイメージ高まる

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   介護用品や福祉用具のレンタルと販売を行うダスキンヘルスレントは2024年8月28日、「敬老の日」を前に、60~80代の親世代1000人と、20~50代の子世代1000人を対象とした「親子で向き合う介護レポート 2024」の調査結果を発表した。

   調査では「介護について親子で話し合った経験」を聞くと、親世代では16.5%、子世代では25.2%という結果になった。

   一方で、親子で介護について話し合った経験がある人に介護へのイメージを聞くと、親世代では「家族の絆を深める」「感謝」(ともに21%)、子世代では「親孝行」(35.3%)や「恩返し」(25.8%)などのポジティブな気持ちが、話し合って人に比べると高いという結果も出ている。

介護の不安解消につながること...1位「行政・自治体の介護関連サービスについて情報を入手」

   調査では、介護のイメージについて聞くと、多い順に、「精神的な負担が大きい」(69.%)、「肉体的な負担が大きい」(63.5%)、「金銭的な負担が大きい」(48.%)となった。

   介護経験「あり」と「なし」のグループに分けてみた場合、介護のイメージのうち、親世代では「親孝行」(介護経験あり47.0%、なし24.6%→22.4ポイント差)や「恩返し」(介護経験あり29.8%、なし13.8%→16.0ポイント差)など、ポジティブなイメージが高かった。子世代でも「親孝行」(介護経験あり30.4%、なし21.6%→8.8ポイント差)の項目は差が出ている。

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ダスキンヘルスレントの作成
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   また、「将来の介護について事前に話し合うことは難しいと思うか」を質問した。すると、「そう思う」「ややそう思う」と答えた合計は、親世代が53.2%、子世代で66.6%。

   そして、「介護について話し合った経験がある」と回答したのは、親世代で16.5%、子世代で25.2%だった。そのきっかけは「親が病気や入院をしたとき」が30.6%、「親の介護が必要になったとき」が30.2%と続いた。

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   もっとも、親子で介護について話し合った経験がある人は、親世代では「家族の絆を深める」「感謝」(同率21.2%)、子世代では「親孝行」(35.3%)や「恩返し」(25.8%)などポジティブな気持ちが、話し合っていない人に比べてたかいという結果が出た。

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   「介護に関する不安の解消につながること」では、1位「行政・自治体の介護関連サービスについて情報を入手」(58.5%)、2位「介護サービスについての基礎知識を身に着けておく」(57.6%)、3位「介護費用の準備をしておく」が47.8%という順になった。

介護は「知識を持った『誰か』に相談するなど、人を頼ることが肝心」

   子世代で就業している人(公務員・会社員・自営業・自由業を選択した629人)には、「親が要介護になったと仮定して不安を感じること」を聞いた。すると、1位は「介護を行う家族の精神面」が55.6%、「介護を行う家族の体力面」が51.0%、「仕事を調整しないといけない」が50.1%だった。

   また、親が要介護となったときに望むサポートについて質問し、就業者と専業主婦・主夫で回答を比較した。その結果、「デイケアなど短時間でも依頼できるサービス」は就業者57.6%、専業主婦・主夫75.4%。「行政の支援」は就業者54.8%、専業主婦・主夫69.4%となっている。

   調査元は「就業者は専業主婦・主夫に比べ外部サポートに頼らない・頼りたくない傾向」を指摘する。

   さらに、親世代と子世代の就業者に、「子どもは親の暮らしをサポートすべきだと思うか」と質問すると、「そう思う」と答えた親世代は45.0%、働く子世代は67.1%という結果も出ている。

   今回の調査について、NPO法人「となりのかいご」代表理事・川内潤氏は、

「働きながら介護するにはどうすればいいのか。一つは何でもやってあげるという介護の思い込みをリセットし、自身だけで解決は難しいということを認識し直すことです」「実は自身で介護をすると、何が最適な関わり方なのかを考えずに、想像でやってしまっていることが多いのです。親に介護が必要だと感じたら、知識を持った『誰か』に相談するなど、人を頼ることが肝心です」

とアドバイスを寄せている。

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