【建設業2024年問題】人出不足のために行う施策は 3位「給与ベースアップ」、2位「対策は出来ていない(検討もされていない)」、1位は?

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   建設DXに取り組む野原グループは2024年3月21日に、「デジタル化による生産性向上の実態」について結果を発表した。

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「人」に頼りすぎる対策よりも、「デジタル化による生産性の向上」を

   <【建設業2024年問題】デジタル化が進まない理由は 3位「導入から運用まで煩雑」、2位「現場での変更が多くデータ更新が面倒」、1位は?>の続きです。

   同社の情報メディア「BuildApp News(ビルドアップニュース)」が2024年1月に実施した「建設業界従事者1000人への独自調査」から、「デジタル化による生産性向上の実態」についての結果となる。

   調査では、「人手不足問題に対して所属している会社はどのような対策を講じていますか?」と質問した。

   その結果、1位「若手の採用(32.6%)」が最多だった。次いで、2位「対策は出来ていない(検討もされていない)(31.5%)」、3位「従業員の給与ベースアップ(20.7%)」という順になった。

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野原グループの作成

   これに対して、同社は「結果を総じてみてみると、『人手不足対策』は『採用活動(78%)』が最多であり、『デジタル化(ICT導入・DX化の導入推進)による生産性の向上(14.9%)』は進んでいないことが分かる。一方で、今後の労働人口不足が確実と言われている中で、建設産業では、従来同様の『人』に頼りすぎる対策よりも、『デジタル化(ICT導入・DX化の導入推進)による生産性の向上』への移行が求められるのではないか」と指摘している。

「人手不足の解消が期待できるデジタル技術」 1位は「BIM(3Dモデルで企画・設計・施工・維持管理に関する情報を一元管理)」

   また、前述の質問で、「デジタル化(ICT導入・DX化の導入推進)による生産性の向上」を選んだ人に「人手不足の解消が期待できるデジタル技術(機器・ツール)」について聞いた。

   その結果、1位は「BIM(3Dモデルで企画・設計・施工・維持管理に関する情報を一元管理)」が45.0%、2位は「施工管理ツール」で20.1%、3位は「図面データ化ツール」で19.5%となった。

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野原グループの作成

   続いて、「使いこなすことができればよいと思うデジタル技術」について質問。1位は「BIM(3Dモデルで企画・設計・施工・維持管理に関する情報を一元管理)」で28.1%、2位は「図面データ化ツール」で15.1%、3位は「その他」で13.9%となった。

   また、実際にBIMを活用している人(n=376)の活用シーンは、設計が58.8%、施工が29.5%で上位に。製造(15.4%)や維持管理(9.3%)は、その割合が小さかった。同社によると、建設に関わる全プロセスでのBIM活用には至っていないことが推測されるという。

   なお、実際にBIMを活用している人(n=376)にBIM活用に期待する理由を聞いたところ、1位は「どこを切った図面でも瞬時に実施できる」(44.9%)、2位は「設計・構造・設備を総合的に判断できる」(42.8%)、3位は「発注者から技能工まで完成イメージがわかりやすい」(41.2%)となった。

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野原グループの作成

   なお、この調査は2024年1月15日~22日、全国の建設業界従事者(20代~70代)1000人を対象に、ゼネラルリサーチによるインターネット調査で行った。

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