アフターコロナになって外食や会食する機会が増えた人も多いのでは? しかし、外食ばかりだと栄養素が偏ってしまわないか心配になる。
そんななか、日清食品は2024年3月4日に、アフターコロナの生活で外食や会食が増えた2023年を振り返る「2023年 栄養に関する調査」を発表した。
調査によると、食事の栄養バランスが「取れていた」と回答した人はわずか8.6%。その原因には「自炊が思うようにできなかった」、「コスパばかり考えていた」などが上がり、栄養素のバランスが取れてない食事をしている現代人の実態で浮き彫りになった。
栄養バランスが「取れていたと思う」わずか8.6%
この調査は全国の20歳から69歳までの男女1000人に対して、2024年1月12日にインターネット調査を行ったもの。
はじめに、2023年を振り返ってみて自分自身の栄養バランスを採点してもらった(図1)ところ、20代が58.62点、30代が55.50点、40代は59.29点、50代が58.57点、60代では69.12点となり、平均点は60.22点となった。最高得点となったのは、60代の69.12点。
一方、食事の栄養バランスはとれていたか(図2)との質問には、「取れていたと思う」と回答した人はわずか8.6%にとどまった。特に40代男性は、食事の栄養バランスが「どちらかといえば取れていたと思う」、「取れていたと思う」と回答した人は全性別年代を通して最も低く、合計で過半数を割っている。
自由回答によると、「栄養が取れていた」「どちらかと言えば取れていた」人は理由に、
・たんぱく質と食物繊維の量を増やしたメニューにしたから。特に青魚を多く食べることによって、たんぱく質とDHAやEPAを同時に摂取できるようにしたことが良かったと思う。(男性63歳)
・なるべく野菜を摂ることを心がけていたのと、去年からヨーグルトやオートミールを毎日摂るようにしたから。(男性49歳)
・自炊が多かったのと、積極的に野菜を摂るように心がけていたから。(女性22歳)
をあげていた。
他方、「取れていなかったと思う」と「どちらかといえば取れていなかったと思う」と答えた人は、
・野菜をほとんど摂れておらず、好きなものばっかり食べていたので。(男性31歳)
・肉料理が好きなので肉料理ばかり作って食べていた。野菜はあまり摂れず、偏りのある食事だった。(女性45歳)
・価格高騰により買い出しが限られた食材や店舗になるので、レパートリーに広がりがなく、欲しいものが買えなかったりした。(男性51歳)
との意見が上がった。
「積極的に摂ろうとした栄養素・成分」 3位「ビタミンC」、2位「たんぱく質」、1位「食物繊維」
続いて、摂取を心掛けた栄養素などについて、「積極的に摂ろうとした栄養素・成分」(図3)ではトップが「食物繊維」で33.9%、2位は「たんぱく質」で33.3%とトップと0.3ポイントの僅差だった。3位は「ビタミンC」で29.4%だった。
また、「摂り過ぎたと思う栄養素・成分」(図3)では、1位「糖質」が26.0%、2位「塩分」が23.8%、3位「脂質」が23.7%だった。
さらに、「不足していたと思う栄養素・成分」(図3)では、1位「鉄」が25.7%、2位「カルシウム」が20.7%、3位「亜鉛」が20.5%という結果だった。
また、これから栄養バランスを改善していきたいかについて質問すると、「改善したいと思う」(22.5%)、「どちらかといえば改善したいと思う」(51.0%)を合わせて73.5%の人が栄養バランスを改善したいと回答した。
日清食品では調査の総括として、「食事の栄養バランスを改善したいと思う方が多い一方で、厚生労働省などが推奨している食事を家庭で実践しようとするのは非常に大変です。しかも、毎日続けるとなると知識も手間もかかります。今回の調査から、栄養バランスの取れた食事の難しさが、あらためて浮き彫りになりました」とコメントした。