会社のルールよりも「こっちの方が効率的」だと部下に文句を言われたら...どうフィードバックする?【リーダーの「コミュ力」vol.4後編】

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スタンスの変更を提案する

   2つ目は、スタンスの変更を提案することです。

   Dくんの意見にいい側面があったとしても、意見の出し方が批判的なスタンスでは、受け取り側は気持ちのよいものではありません。

   これでは、Dくんがこの先、昇進昇格していくプロセスを考えたとき、大きな課題となるでしょう。

   「もし、Dくんに後輩ができて、いまのDくんと同じような振舞いで『先輩のやり方より、こっちの方が絶対に効率的ですよ』といって来たらどう思う?」という聞き方は、自分のスタンスを内省してもらいやすくなります。

   また、「いまのDくんのスタンスはどういったスタンスになっていると思う?」とストレートに聞くことも、自分の言動を確認してもらうときに効果的です。

   大切なことは、「メンバーの強みを引き出しながら成長を促進すること」というマネジャーの立場に立ち、フィードバックすることです。

   本気で成長を支援したいという想いは部下に伝わるものです。想いが伝われば、一見間違いを指摘しているようなフィードバックも、「自分の成長を本気で考えてくれているんだ」、とプラスの方向で捉えてもらいやすくなります。

   いかがでしたか。部下のもつエネルギーを削がずにいい方向に導けるようになると、部下の強みを伸ばしていける上司へと成長できます。ぜひ、一緒にチャレンジしていきましょう。(橋本拓也)


【プロフィール】
橋本 拓也(はしもと・たくや)
アチーブメント株式会社 取締役営業本部長

2006年アチーブメント株式会社に入社。新規事業として家庭教師派遣事業を立ち上げたのち、医師・弁護士・会計士などの専門職業人、経営者やセールスパーソン等の目的・目標達成の支援を行うパーソナルコンサルタントとして活躍。2017年同部門の東日本エリア担当マネジャーを経て、2021年執行役員、2022年取締役に就任した。100名以上のメンバーマネジメントに携わる傍らで、『頂点への道』講座 アチーブメントテクノロジーコース・ダイナミックコースのメイン講師を担う。これまで各種研修で担当してきた受講生の数は2万名を超える。

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