ビジネスパーソンにとって30代、40代は、上司もいて、部下もいて、あるいは周囲の活躍も気になって...という悩み多き世代ではないでしょうか。
当コラム「その仕事の悩み、こんなふうに考えてみよう。」では、キャリアや生活にまつわる悩みに、組織や人材開発、コーチングに詳しい「ひろ子ママ」が、アドバイスやエールをお送りしていきます。
◆きょうのお悩み
きょうはHさんが、こんな疑問を抱えていらっしゃいました。「悩みって尽きることがないですよね。『やっと悩みから解放された』と思ったら、次の問題が出てきて...。まあ、人間だから仕方がないかとは思っているんですけどね。悩みから少しでも解放されるような心持ちなんてあるのかな」
生きていると、さまざまな悩みがやってくる
Hさんもこれまでの人生を振り返ってみても、いろんな悩みがあったと思います。仕事のこと、プライベートのこと、お金のこと、人間関係などなど。
悩みの大きさはさまざまですが、これでもかってほど悩みは尽きませんよね。この先も、悩みは消えることはないと思うのでうまく付き合っていくしかないでしょう。
「売り上げが上がらない」「この先もうまくいかなかったら不安だ」「上司・部下とうまくいかない」「チームがうまく機能しない」「転職した方がいいのかな」「転職うまくいくかな」などと、仕事に関する悩みだけでもたくさんあります。
人によって悩むポイントや、種類も異なりますよね。
自分の悩みは「何なのか」を知ることから
ただただ時間をかけて「モヤモヤ」「ぐるぐる」悩んでいても、何も解決していないってことはよくあることです。
以前、残業時間が他の人よりも多い人がいたのですが、「何をしているの?」と聞いたところ、「考えごとをしている」という返答がありました。しかも1日5時間悩んでいたのに、何も解決していなかったんです。
自分の悩みが何なのかも理解せずに、「どうしたらいいんだろう」「どうしよう」とぐるぐる悩んでいたんだそうです。笑い話のようですが、本当の話です。
意外と悩んでいても、「自分が何に悩んでいるか」まで把握できていないこともあります。まずは自分の悩みを具体化してみましょう。悩んでいることを紙に書き出して、客観視することが大事です。
紙に書くだけで整理ができます。「悩んでいても、自分では解決できそうにないこと」「誰かにお願いしたら、解決できそうなこと」など、分けることができます。書いてみると、「何とかなりそう」「あれ、悩むほどじゃなかった?」と思えてくることもありますよね。
「考える」にシフトしてみる
書き出して出てきた悩みのうち、「悩んでいても自分で解決できそうにないこと」は無視してしまいましょう。
力を注ぐべきは、「何とかなりそうな悩み」です。「悩み」「不安な気持ち」から「考える」にシフトしてみましょう。考えることで、何らかの対処法が見えてくるはずです。
具体的な解決策が出てきたら、優先順位をつけてより具体的にしていきます。「どうすべきか」と考えることで、悩みのループから抜け出すことができるでしょう。
さきほど出てきた5時間悩み続けていた人ですが、悩みを紙に書き出して同僚に相談したところ、すぐに解決してしまったそうです。自分の中には答えがない時には「人の視点」には新しい発見がもらえます。
いろんなことをネットで検索できる時代だからこそ、検索ではみつからないヒントが、身近にある場合もありますよね。
この先も尽きることがない悩みに対してHさんも「この悩みはこの人に相談したらいいんだ」という人を見つけておくだけでも、悩みは軽くなっていくのではないでしょうか。(ひろ子ママ)