カレーを食べて、デジタルグッズを無料でゲット! ちまたで話題の「フリミン」...目的は?メリットは?【仮想通貨通信vol.23】

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   先日、街でカレーを食べていると、「QRコードの読み取りでデジタルステッカーをゲット」と、何やら気になるチラシが壁に貼ってありました...。

   どうやら「神田カレー祭り」というお祭りにあわせて、NFT配布イベントを実施していたようなのです。

   こんにちは、ブロックチェーン関連の技術やプロジェクトを調査しています、ブロックスタです! 当コラム【仮想通貨通信】では、最先端のちょっととっつきづらかったりする情報をわかりやすくお伝えしていきます!

   今回は、ちまたで話題のNFT無料配布について、わかりやすく紹介していきます。

NFTアート界隈でよくあった「フリーミント」、「実店舗」への導入事例増える

   一般的に、NFTを発行することを「ミントする」といいます。なので、無料(free)で発行(mint)することを「フリーミント」、略して「フリミン」なんていわれたりします。

   さきほど紹介したカレーの事例では、大手通信会社KDDIと神田カレー祭りが協力して店舗を訪れた人限定で、NFTのアート作品を受け取れる――そんなキャンペーンを実施していたのです。

   実は、NFTアートの界隈では以前から、フリーミント自体、比較的一般的に行われていたものなんです。たとえば、自分のアート作品を購入してくれたファンの方に、感謝の気持ちをこめて無料で配布するなどです。

   しかし最近、こうしたアートの界隈にとどまらず「実店舗」への導入事例が増えています。みなさんの目に止まる機会も増えてきたかもしれません。

   とはいえ、フリミンって、そもそも何を目的に配っていて、受け取るとどんなメリットがあったりするのでしょうか。

   タダより高いものは無い、なんて格言もあります。最初は無料だけど、何か大切な情報を取られてしまうのでは? お金がかかるんじゃないの? そんな不安もあるかもしれませんね。

   そこで今回は、「なぜ」NFTの配布を実施するのか、受け取るとどんなメリットがあるのか。具体的な事例をもとに紹介していきますね。

配布企業のねらい・メリットとは?

   前提として、プロジェクトごとに「何を目的に配っているのか」「受け取った人にどんなメリットがあるのか」は大きく変わってきます。

   ですので、ここでは多くのプロジェクトに共通している点を紹介していきます。簡単にまとめた図がこちら。

   このように、双方にとってメリットが大きいといえるでしょう。とくに受け取りユーザーからすると、素敵な作品をゲットできるうえに、お金を得られるかもしれないという「受け取っておいて損はない」、そんな状況です。

   さて、それでは配布企業側のメリットをもう少し深ぼってみましょうか。

   なかでも、メリットの3つ目に挙げた「トークングラフ」マーケティングというマーケティング手法は今後、広告業界を大きく変えうるのではないか、ともいわれています。

   かなり大きな影響を受けると考えられている話題ですので、わかりやすくご紹介しますね。

未来のマーケティング...「トークングラフ」とは?

   これまでのウェブマーケティングでは一般的に、「cookie(クッキー)」と呼ばれる技術を用いて顧客の行動データや閲覧データを把握し、広告配信の最適化などに役立てていました。

   たとえば、「不動産のポータルサイトにアクセスすると、マンション広告しか出てこなくなる」ようなものですね。

   ほかにもAmazonで洗濯機を購入したら、それ以後、「あなたへのおすすめ」として多種多様な洗濯機広告が配信されたことありませんか?

   洗濯機なんて立て続けに何台も買うものでもないですし、うっとうしいです。このように、これまでの広告システムはムダも多く、ユーザーにとっても歓迎されない仕組みでした。

   さらに昨今、個人情報保護に関する規定が厳しくなり、このシステムを支えていたCookieへの規制の強まりが懸念されています。

   なかには、Cookie規制の影響で、同じ広告効果を出すのに4倍の費用がかかってしまうようになった、という事業者もいるようで驚きですよね。

   そこで考えられた手法が、今回紹介する「トークングラフマーケティング」。これは、保有するNFTを起点に、その人がどんな特性をもち、どう行動しているのか分析・マーケティングしていくという手法です。

   図説してみると、このようなイメージでしょう。

   これまでのスマホ検索履歴に依存したデータだけでなく、決済履歴など、多様なデータとの紐付け・分析も可能に。そうすることで、さらに高い精度で顧客目線にたったマーケティングができると考えられています。

   ここまでいうと、「なんだか自分の個人情報が抜かれているみたいで怖い」と、そう感じられる人も少なくないかもしれません。

   しかし、流出してほしくない行動データに関しては「トークンを受け取らない」といった対応をすれば、これまでのように「検索しただけで...マンション広告が湯水のごとく出てくる」状況には陥りません。

   というわけで、広告を出稿する側にも、そして受け取る側にもメリットがあるマーケティング、それがトークングラフマーケティングといえるでしょう。

◆まとめ

   さて今回は、街で見かけたデジタルグッズ(NFT)のフリーミントを例に、未来のマーケティング手法について解説してきました。

   これからさまざまな事業者が、フリーミントの施策を打ってくるかもしれません。ちょっと見かけた際には、受け取ってみると、いいことがあるかもしれませんね!(ブロックスタ)

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