いま、「スキマバイト」事業が話題に 「2030年問題」圧倒的人手不足...未来の働き方、どう変わる?

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   ビジネスパーソンにとって30代、40代は、上司もいて、部下もいて、あるいは周囲の活躍も気になって...という悩み多き世代ではないでしょうか。

   当コラム「その仕事の悩み、こんなふうに考えてみよう。」では、キャリアや生活にまつわる悩みに、組織や人材開発、コーチングに詳しい「ひろ子ママ」が、アドバイスやエールをお送りしていきます。

◆きょうのお悩み

きょうはTさんが、こんな疑問を抱えていらっしゃいました。「働く人のためのマッチングサイトをよく見かけるようになりました。たとえば、フリマアプリで有名なメルカリさんも『スキマバイト』事業に参入するニュースを見かけたので、私たちの生活や働き方もどんどん変化していくんじゃないかと思っています。どう変わっていくんでしょうね」

気になる「2030年問題」とは

   企業の「スキマバイト」事業が増えていく背景には、労働人口の減少問題があります。2030年問題、2040年問題など、さまざまな「問題」をテレビや雑誌で目にしますよね。

   労働人口の減少がますます進んでいき、2030年にはIT業界、医療・介護業界、航空業界、建設業界などさまざまな業界で人材不足が深刻になるといわれています。これが2030年問題です。

   人材不足問題は、現在も進行していて、たとえば運送業界をみると分かりやすいかもしれません。以前は「次の日に荷物が到着」「配達時間を細かく選べる」など便利なサービスが増えていました。ところが現在は、人手不足の影響で「土日の配達はなし」「昼間の時間帯は配達なし」「最短で翌々日」などと、サービス自体が縮小している傾向があります。

   「サービスが前よりも悪くなってけしからん」と言いたくなる気持ちも分かりますが、人がいないと成り立たないため仕方がないことです。配達車の膨大な荷物量、配達している人の大変さ、見ているだけで伝わってきます。コンビニの24時間営業をやめる店舗が出てきているのも、同じく人手不足の影響のためです。

   便利さは、誰かが働いてくれることで成り立っています。便利さにしても、私たちにとって本当に必要なものかを見極めながら過ごしていかないといけないのかもしれませんね。

コロナ禍を経て企業では「多様な働き方」へ

   コロナ禍によく耳にした「在宅勤務したい」「自由に働きたい」といった声はいったん、落ち着いてきた気がします。企業でも在宅勤務、フレックスタイム、時短勤務など多様な働き方が広がっていて、「そのまま企業にいるのも悪くないかな」というように。

   一方で、正社員、契約社員、アルバイト、業務委託といった雇用形態が異なる人と仕事をする機会がますます増えていくでしょう。もちろん、スキマバイト事業を通じて来た人とも一緒に仕事をすることもあるかもしれません。

   その際に必要になってくるのは、自分とは異なる雇用形態の人の仕事に対する「価値観」を知ることです。「就業時間が来たらすぐ帰る」ことも、人によっては当たり前のことで、別の人にとっては許しがたいことかもしれません。

   多様な働き方ができることは個人にとってメリットでもありますが、それだけいろんな考え方の人が一緒に仕事をするのでより複雑になりますね。

特殊なスキルは「スキマ時間」で活かせる

   看護師さん専用のスキマバイトについての記事を読んだところ、出産、育休後に、勤務時間の長さや夜勤があることに抵抗を感じ、復職を断念する看護師さんもいるとのことでした。

   さきほどの2030年問題にもあったように、医療現場は今後さらに人材不足となります。そんな時に、特殊なスキルを持っている看護師さんほど、スキマバイトでも重宝されるんだそうです。ですから、特殊なスキル持っていて、働く時間は自分で決めたいという人にとってはマッチするサービスだと思います。

   ますます「複雑な世の中」になっていくことが予想されます。複雑を簡単にする作業も私たちにとって必要になってくるのかもしれないですね。(ひろ子ママ)

ひろ子ママ (こまま・ひろこ)
ひろ子ママ (こまま・ひろこ)
仮想スナック「ひろこ」を経営
古代マヤ暦シンクロ協会認定講師、ライター

不動産業界での営業、教育業界でのコーディネーターなどを経て、組織や人材開発に携わりながら、コーチングも行っている。鳥取県生まれ、大阪在住。多拠点生活に向けて活動中。
「キャリア50」https://career50.jp/?s=ひろ子ママ
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