「日産車」本格普及は1960年代から 旧プリンス自動車と合併後、日産本流と切磋琢磨の歴史も
90周年といっても日産のクルマが本格的に普及したのは、モーターリゼーションが始まった1960年代以降だ。
その意味では実質的に60年余りの歴史ということになるが、特筆に値するクルマとしては、このほかにも1982年の初代マーチ、1990年の初代プリメーラ、2007年のGT-R、2010年の初代リーフ、2016年のノートeパワーなどがある。
もちろん、すべてのクルマがヒットしたわけではないが、かつて日産は「販売のトヨタ」に対して「技術の日産」と呼ばれた。それは、戦前の中島飛行機を源流にもつ旧プリンス自動車が開発したスカイラインやチェリーなど、先進的なクルマがあったからだ。
1966年にプリンスと合併した後、日産の本流部隊はスカイライン2000GTに対抗してブルーバードSSSを開発したといわれる。同じ日産社内では、旧プリンス系と日産本流の技術者が切磋琢磨した時代があった。90周年イベントでそんな歴史を振り返るのも楽しい。
日産グローバル本社では11月23日から1月8日の土・日・祝日、1970年製のスカイライン2000GT(GC10型、愛称ハコスカ)に一般道で乗車できるイベントもある。これは、プリンスの看板だったスカイラインが「日産スカイライン」となった記念すべきモデルだ。
ただし、運転はできず、ドライバーは日産のスタッフが務め、1グループ3人までの同乗体験となる。詳細はグローバル本社ギャラリーのウェブサイトに掲載するという。