マツダの「希少価値」ロータリーエンジン車、累計200万台と発表したワケ 生産終了から11年...のはずだったが?

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「似たような少数派」スバルの水平対向エンジン車は、1500万台以上の累計生産台数

   似たようなケースとしては、SUBARU(スバル)の水平対向エンジンが挙げられる。こちらもコンパクトで振動が少ないという点では、ロータリーエンジンに似たメリットがある。

   かつて水平対向エンジンは国内ではトヨタ、海外ではフォルクスワーゲン、シトロエン、アルファロメオ、フェラーリなどが生産していた。

   ところが、部品点数の多さなど生産コストがかさむことから、乗用車ではポルシェとスバルだけになってしまった。燃費の悪さもデメリットだろう。

   スバルの水平対向エンジンは燃費の悪さで知られる。排気管の配置など、エンジンの温度管理が直列エンジンに比べて難しいことが要因らしい。

   もっとも、ポルシェの水平対向エンジンの燃費はスポーツカーとしては決して悪くなく、スバルだけの要因との指摘もある。

   スバルの水平対向エンジンの累計生産台数は、2015年に1500万台に達した。その後、スバルは累計生産台数を発表していないが、2021年には同社が得意とするAWD(全輪=4輪駆動車)の累計生産台数が2000万台に達したと発表しており、水平対向エンジンも2000万台を超えているのは確実だろう。

   スバルの水平対向エンジンは、1966年の「スバル1000」から現在まで生産が続いている。

   2012年6月のRX-8の生産終了から11年のブランクがあったマツダとは単純比較できないが、ロータリーエンジンの累計生産台数は、同じく少数派のスバルの水平対向エンジンの10分の1に過ぎない。

   いずれにしてもロータリーエンジンは希少価値で、今後も大量生産が続くとは考えにくい。それだけに、マツダファンにとってロータリーエンジンの生産再開と200万台達成は大きなニュースに違いない。(ジャーナリスト 岩城諒)

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