あの英BBCが推しコメント! 長野県・白馬村が「2023年世界の観光したい村」選出 ニセコ、京都に続いて「Hakuba」に外国人観光客は殺到するのか?(井津川倫子)

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21年に選ばれた京都の美山町では、外国人観光客の「トイレ問題」が勃発!

   過去に「ベスト・ツーリズム・ビレッジ」に選ばれて「国際デビュー」した地域には、世界中から観光客が訪れているようです。たとえば、21年度の「初代ベスト・ツーリズム・ビレッジ」には、北海道のニセコと「かやぶきの里」として有名な京都府南丹市の美山町が選ばれました。

   すでに、国際的観光地として名前が知られていたニセコと異なり、「知る人ぞ知る」観光地だった美山町には、「認定後」に訪日観光客が急増。休日には大型バスが1日10台以上訪れるなど、「コロナ禍前のピーク時に近づいている」(地元関係者)と歓迎する一方で、訪日観光客が引き起こす「トイレ問題」に頭を悩ませているそうです!

   美山町の公衆トイレは、大半が旧来の和式便器のまま。使い方が分からない外国人観光客が間違った使い方をしたり、大量のトイレットペーパーが散乱したりと、異臭や汚れが問題になっているというのです。

   コロナ前から「トイレ問題」はあったものの、海外での知名度アップや歴史的な円安を背景に訪日観光客が急増した結果、以前よりも問題が目立つようになった、と報じられています。

   同じく初代「ベスト・ツーリズム・ビレッジ」に選ばれたニセコでも、冬のスキーシーズン中は、タクシー不足で地元住民の生活に影響が出るという「オーバーツーリズム」が課題になっていました。先日、シーズン中は札幌や東京からタクシー車両と乗務員を派遣する案が発表されましたが、果たして効果のほどはいかに、といったところでしょう。

   「ベスト・ツーリズム・ビレッジ」に選定された地域では、喜びに沸く地元観光協会や政治家たちの様子がニュースになっています。静かな村々に訪日観光客が押し寄せて大丈夫なのか、オーバーツーリズムが生じても「白馬のおもてなし文化」は健在なのか...。心配が稀有に終わることを望むのみです。

   それでは、「今週のニュースな英語」は、「hospitality」を使った表現を紹介します。「ホスピタリティ」としてすっかり日本語でも定着していますが、「おもてなし」を表す単語として覚えておきましょう。

Thank you for your kind hospitality
(手厚いおもてなしに感謝いたします)

I'm working in hospitality industry
(サービス業で働いています)

Your hospitality has been great!
(あなたのおもてなしは、すばらしい!)

   自然豊かな「ビレッジ(村)」の知名度を上げて、世界中から観光客を誘致するという発想は理解できます。それでも、選定リストに並ぶ「名前を聞いたことがないような田舎の村」を見ると、「こんな田舎に観光客が押し寄せて大丈夫なのかな」という心配が先立ちます。

   いろんな地域に足を運んで、理想の地を「やっと見つけた!」という喜びこそが旅のだいご味だと思いますが、みなさんはいかがでしょうか。(井津川倫子)

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井津川倫子(いつかわりんこ)
津田塾大学卒。日本企業に勤める現役サラリーウーマン。TOEIC(R)L&Rの最高スコア975点。海外駐在員として赴任したロンドンでは、イギリス式の英語学習法を体験。モットーは、「いくつになっても英語は上達できる」。英国BBC放送などの海外メディアから「使える英語」を拾うのが得意。教科書では学べないリアルな英語のおもしろさを伝えている。
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