「いつもお金が足りない」と感じるのは、なぜ?【尾藤克之のオススメ】

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   お金の不安に振りまわされることなく、経済的な自由を手に入れたい。しかし、「お金が足りない」と不安を感じているのは、あなただけではない。日本の単身世帯の、実に3人に1人が、ほとんど貯金がないという。

   アメリカの人の半数も「急な出費の1000ドルを賄う貯金がない」と答えている。多くの方が「お金が足りない」と感じているのである。

『いま、お金について知っておきたい6つの教え』(本田健著)きずな出版

お金の問題は、2つしかない

   お金は、複雑に考えると、いろんな要素があって、わけがわからなくなる。個人のお金に関しては、問題は2つしかないと本田さんは指摘する。

「それは、『収入が少なすぎること』と『お金を使いすぎていること』です。収入が少ないと、やりくりが難しくなります。最低賃金に近いお給料で働いていれば、月末にお金が残らないのは、当然でしょう。『収入を上げること』と『出費を減らすこと』の2つを意識すれば、あなたの経済状態は確実に変わっていきます」(本田さん)
「これまで、仕事をこなすだけの人生だったのが『どうやったら、収入をアップできるか』と考え始めることで、仕事と向き合えるようになります。自分が得意なこと、才能があることをやらないとダメだということが、わかってくると思います。イヤなことより、得意で楽しいことをやったほうが、結果も出やすいし収入もアップしやすくなります」(同)

   一方、結構お給料をもらっている人でも、月末にお金が残らない人がいる。その原因は「お金を使いすぎているから」からである。思い当たる人も多いことだろう。

「彼らの話を聞いていると、『お金がない人ほど、買い物が大好き』です。お金を使うことが、いいストレス解消になるからです。英語では、『買い物セラピー(retail therapy)』という言葉があるのですが、買い物をすることが、ふだんのストレス解消&癒やしになるという意味です」(本田さん)

   買った物に対して、「がんばった自分へのご褒美」という表現をつかう人がよくいる。昔から使われている表現ではあるが、「無駄遣いが9割」だと私も感じている。

自分へのご褒美は、してもいい?

   「がんばった自分へのご褒美」は、誰がいつ頃考えたのかわからないが、非常にすぐれたコピーである。手あかが付いたキャッチコピーだが、脈々と受け継がれている。

   「無駄遣いが9割」であることは本人が一番わかっている。なぜなら、通常の買い物をするのに理由など不要だからである。「必要だから買う」「欲しいから買う」、それでいいわけだ。「がんばった自分へのご褒美」という大義名分を与えることに、少し無理のある買い物であることが明白になってしまう。

   これは、無駄遣いに対する強引な正当化であり、他の人への言い訳など、あらゆる後ろめたさが感じられる言葉でもある。では、どうすべきか?

   それは、がんばった自分へのご褒美で、人生にミソをつけないことだろう。私の経験上、「がんばった自分へのご褒美」が口癖の人は、ローンの残高が多かったり、借金をすることにも無頓着な人が多いと考えている。「がんばった自分へのご褒美」が脳裏に浮かんだ時が一番危険である。それは、ブレーキを踏むべき瞬間かもしれない。

   思いあたる方は、この機会に見直してはいかがだろうか。(尾藤克之)

尾藤 克之(びとう・かつゆき)
尾藤 克之(びとう・かつゆき)
コラムニスト、著述家、明治大学客員研究員。
議員秘書、コンサル、IT系上場企業等の役員を経て、現在は障害者支援団体の「アスカ王国」を運営。複数のニュースサイトに投稿。著書は『最後まで読みたくなる最強の文章術』(ソシム)など19冊。アメーバブログ「コラム秘伝のタレ」も連載中。
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