「いつもお金が足りない」と感じるのは、なぜ?【尾藤克之のオススメ】

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自分へのご褒美は、してもいい?

   「がんばった自分へのご褒美」は、誰がいつ頃考えたのかわからないが、非常にすぐれたコピーである。手あかが付いたキャッチコピーだが、脈々と受け継がれている。

   「無駄遣いが9割」であることは本人が一番わかっている。なぜなら、通常の買い物をするのに理由など不要だからである。「必要だから買う」「欲しいから買う」、それでいいわけだ。「がんばった自分へのご褒美」という大義名分を与えることに、少し無理のある買い物であることが明白になってしまう。

   これは、無駄遣いに対する強引な正当化であり、他の人への言い訳など、あらゆる後ろめたさが感じられる言葉でもある。では、どうすべきか?

   それは、がんばった自分へのご褒美で、人生にミソをつけないことだろう。私の経験上、「がんばった自分へのご褒美」が口癖の人は、ローンの残高が多かったり、借金をすることにも無頓着な人が多いと考えている。「がんばった自分へのご褒美」が脳裏に浮かんだ時が一番危険である。それは、ブレーキを踏むべき瞬間かもしれない。

   思いあたる方は、この機会に見直してはいかがだろうか。(尾藤克之)

尾藤 克之(びとう・かつゆき)
尾藤 克之(びとう・かつゆき)
コラムニスト、著述家、明治大学客員研究員。
議員秘書、コンサル、IT系上場企業等の役員を経て、現在は障害者支援団体の「アスカ王国」を運営。複数のニュースサイトに投稿。著書は『最後まで読みたくなる最強の文章術』(ソシム)など19冊。アメーバブログ「コラム秘伝のタレ」も連載中。
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