みなさん、こんにちは。今回は、面談で仕事が楽しくないと言葉を漏らした部下とどう関わるか、というテーマでお話していこうと思います。
今回は次のシチュエーションを想定して、上司としてどのようなコミュニケーションを取り、部下のモチベーションを引き出せばよいのか考えていきましょう。
「上司の薫陶」は逆効果!?
以下のようなシチュエーションで考えてみましょう。
【シチュエーション】
入社2年目の部下Cくんは頼んだ仕事はきちんと実行してくれるが、主体性をあまり感じられない社員だ。
本日はそんなCくんと4回目となる個人面談の日。少しずつだが、建前から本音の言葉を引き出せるようになってきている。
そして今回、Cくんが「実は仕事が楽しいと感じないんですよね...」と、率直な気持ちを吐露した。仕事はあくまでお金を得るためにしていて、仕事に対して達成感がなく、やらされている感じがしてしまうという。
上司のAさんは、どのような言葉かけをしたら良いかわからず、「自分にも仕事が楽しくない時期があったけど、目の前の仕事に一つずつ本気で取り組むことで、仕事の楽しさがわかるようになった」と自身の体験談を語った。
しかし、Cくんから返ってきたのは、「はあ。そうですか」という言葉だけだった......。
みなさんは、部下から仕事が楽しくない、と言われた経験はありますか。言われたときに、どのようなコミュニケーションを取ればよいのかわからない、アドバイスしたけど部下の反応が薄くて焦ってしまった......という方も多いのではないでしょうか。
部下が楽しく仕事に取り組めるよう、力になってあげたい。でも、どのようなアドバイスをするのが効果的なのかわからない。そんなときに、ついとってしまいがちな行為が、自身の体験談を語り、部下に薫陶を授けようとすることではないでしょうか。
部下の気持ちを体験してきたからこそ、自分の経験を役立てて欲しいという気持ちはよくわかります。また、共感を示すことで、部下がやる気になってくれるんじゃないか、という気持ちにもなりますよね。
しかし、そういった人生論を語ることが部下のモチベーションを引き出すのに逆効果に働くとしたら、みなさんはどう思いますか。そして、実はもっと効果的なコミュニケーションの仕方があるとしたら、いかがでしょうか。