東京外国為替市場 ドルの上値が重い展開か 3日、米国の10月雇用統計に注目集まる
東京外国為替市場見通し(10月30日~11月3日)
ドル・円予想レンジ:1ドル=148円00銭~151円00銭
今週の外国為替市場でドル円相場は、ドルの上値が重い展開か。
前週のドル円相場は、小幅下落した。米国の長期金利の上昇を背景に、ドルは一時1ドル=150円台後半まで買い進まれた。しかし、政府・日銀によるドル入り介入の対する警戒感や、中東の地政学リスクに対する警戒感、米長期金利の反落などを受け、ドルは1ドル=149円台半ばまで下落した。
今週のドル円相場は、ドルの上値が重い展開となりそうだ。
注目は、日米の金融政策決定会合だが、FOMC(米連邦公開市場委員会)の政策金利が据え置きは、市場に織り込まれている。
一方で、日銀金融政策決定会合では、長短金利操作(イールドカーブ・コントロール)の修正や物価見通しの上方修正の可能性があり、結果次第では、ドル売り・円買い材料となりそうだ。
ただ、週末3日には米国の10月雇用統計が発表される。この結果次第では、米国の利上げ観測が強まる可能性もあり、注目だ。
◆国内外、今週発表予定の経済指標は?
経済指標は、国内では30日に日銀金融政策決定会合(31日まで)、31日に植田日銀総裁会見、日銀「経済・物価情勢の展望」、9月完全失業率、9月有効求人倍率、9月鉱工業生産などの発表が予定されている。
海外では31日にFOMC(11月1日まで)、中国の10月製造業PMI、中国の10月非製造業PMI、米国の10月消費者信頼感指数、11月1日に中国の10月財新製造業PMI、米国の10月ADP雇用者数、パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長会見、3日に米国の10月雇用統計などの発表が予定されている。
(鷲尾香一)