証券各社の目標株価の引き下げ、今夏以降続く 「売上高の伸びが鈍化しているが原因がはっきりしない」
ただ、ここへきて成長に一服感が出ているのが、株価調整の要因のようだ。
10月19日に株価が下落したのは、同日配信されたゴールドマン・サックス(GS)証券のリポートで、目標株価が1600円から1200円に引き下げられたことが影響した。引き下げ理由として、増収率の低下傾向が明確になったことを挙げた。
たしかにモノタロウが公表している月次データによると、10月10日に開示した9月実績は売上高が前年同月比8.5%増と1月以来、8か月ぶりに一桁の伸びにとどまった。新規顧客獲得数も8月、9月とやや弱い数字が続いている。
証券各社による目標株価の引き下げは、今夏以降続いている。
7月に2400円から2000円に引き下げたSMBC日興証券はリポートで「売上高の伸びが鈍化しているが原因がはっきりしない。鈍化の要因が不明ならば改善策の実行が遅れてしまう」という趣旨の懸念を記していた。
そうしたムードが株式市場にあることも買われにくくなっている要因のようだ。(ジャーナリスト 済田経夫)