日立、白物家電の「指定価格」11月導入へ...消費者のメリットは? 洗濯機皮切りに順次拡大

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販売店は差別化どう図る...消費者の買い方にも変化、転換点迎える「安さ指向」

   販売店や消費者にとっては、どんなメリット、デメリットがあるのか。

   販売店は売れ残るリスクが無くなり、仕入原価を切った在庫処分も不要となるメリットが大きい。値崩れを心配せず安心して販売もできるが、一方で、どの店でも同じ価格となれば、その店で買うメリットが問われることになる。

   店で確認し、ネットで買うという「販売店のショールーム化」が加速するかもしれない。接客力やアフターサービスによる差別化をどう図るかが問われることになりそうだ。

   消費者にとっては、値引き交渉ができなくなるが、どこが安いか、店やネットで探す必要がなくなるのはメリットだろう。

   いずれ安くなると見込んで、欲しい製品の購入を遅らせる必要もなくなる。アフターサービスの充実度、自宅からの距離などが店を選ぶ基準として重要になるかもしれない。

   いずれにせよ、デフレが終局に差し掛かり、安さだけを追い求めるような消費者心理も大きな転換点を迎えているのであれば、指定価格制度に消費者も慣れていく必要がある。(ジャーナリスト 済田経夫)

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