姉妹車「レビン」と「トレノ」でデビュー...幅広い世代に愛され、いまも街で見かける
初代ハチロクことAE86は1983年、後輪駆動最後のカローラレビン、スプリンタートレノとしてデビューした。
レビンとトレノは姉妹車で、型式が共通のAE86であることから、ハチロクと呼ばれた。当時としては比較的安価で高性能なスポーツカーで、全日本ラリー選手権などモータースポーツでも活躍した。
初代ハチロクは1987年に生産終了となるが、今も街中で走っているのをたまに見かける。筆者は路上で初代ハチロクを見かけるたび、どんなドライバーが運転しているのかウォッチしている。
筆者と同じ還暦前後のシニアはもちろん、30歳前後と思われる若者が運転しているケースもあり、ハチロクが幅広い世代に愛されていることに驚く。
もちろん、40年も前のハチロクを維持するのは並大抵の苦労ではない。トヨタは純正部品の一部復刻を始めたが、部品調達は困難だ。現役を維持するには膨大な手間とコストがかかるのは、旧車を所有するオーナーなら、誰もが直面することだ。
そんな苦労を乗り越え、長く愛される日本車はハチロク以外には見当たらない。強いて言えば、日産のハコスカ(1968年発売の3代目スカイライン)くらいだが、現存する台数ではハチロクにかなわないだろう。