こんにちは、ブロックチェーン関連の技術やプロジェクトを調査しています、ブロックスタです !当コラム【仮想通貨通信】では最先端のちょっととっつきづらかったりする情報をわかりやすくお伝えしていきます!
さて、長い間世界最大のNFT取引所として多くのクリエイター・コレクターに愛されてきたOpenSea(オープンシー)がこのほど、大きな仕様変更を行うようで、話題沸騰中です。
突然かつ大規模のOpenSeaの仕様変更発表――。あまりの展開の速さ、情報量の多さに、正直何がなんだかよくわからん! という人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、OpenSeaの仕様変更について以下の3点を中心に、ざっくりわかりやすく解説していきたいと思います。
・一体何が変わるの?
・メリット・デメリットは?
・クリエイターとしてどんな対応をすべき?
特に難しいカタカナの専門用語をなしにして、クリエイターさんにも役立つような、内容でわかりやすく解説しますね。
◆ざっくり3行まとめ
・これまでのNFT発行方式から自由度の高い方式に更新、慣れれば悪くないかも。
・過去の作品が編集できなくなるので注意!
・クリエイターさんは、過去のコレクションをいじれなくなる?
OpenSeaは10月からどう変わる?
ずばり、10月からOpenSeaで変わることは「NFTの発行の際の仕組み」。
これまで活用されていた「共用コントラクト」方式から、「独自コントラクト」の方式のみ対応へと変更が加えられます。
といっても、コントラクトってなんだよ? と思った人もいることでしょう。コントラクトは、ざっくりいうと。NFTを発行するための裏側のシステムのことです。
これまではOpenSea全体で、共用のものを使っていました。しかし、今後は1コレクションごとに、それぞれ独立したシステムから発行する仕組みのみ利用可能になります。
たとえるなら、アパートの共同キッチンから、部屋ごとのキッチンに切り替わるようなイメージでしょうか。
図にして解説すると、以前はこんな感じ(下の図参照)。OpenSeaでNFTを発行する際にはそれぞれ独立したシステム(コントラクト)に対して、代金の支払いをしたり署名をしたりしているのではなく、共用のシステムに対して行っていました。
この方式はすべて、Openseaがまとめて管理してくれます。
クリエイターさんからすると、NFTを発行する際に、システムの知識が全くいらなかったり、すでに存在するシステムを使うわけですから、「ガス代」(取引手数料のこと)が安く済む、というメリットがありました。
一方、今後の方式ではそれぞれのNFTコレクションに応じて、それぞれ独立したシステムを作成し、NFTを発行します。そのため、NFTコレクターは、それぞれのシステムに対して、署名をしたり、代金を送付したりするなどして、NFTを発行します。
図にすると、こんな感じです(下の図参照)。
こちらのシステム作成は、本来であれば、コードを書いたりする必要があります。しかし、OpenSeaがこれまで同様サポートし、クリエイターさんもコレクターさんも、体感としてはそれほど変わらない手軽で簡単なNFT体験ができるでしょう。
メリットとして、それぞれ別々のシステムを作成して、NFTを発行するわけですから、より「自由度が高くなる」という点も挙げられますね。
「独自コントラクト」のみになるメリット&デメリットは?
さて、これまで使われてきた共用コントラクトによる発行方式と、今後使われる独自コントラクトの違いをなんとなく理解いただけたでしょうか。
ここからは、さきほどの「自由度が向上する」メリットやデメリットには、どんなものがあるのかについて紹介していきます。
まず、デメリットとしてはさきほども紹介した通り、微妙にガス代が高くなってしまったり、設定が複雑になってしまったりすること。慣れれば問題ない程度のレベルといえるでしょうか。
一方のメリットは、けっこう盛りだくさん。
たとえば、〇〇のNFTを持っている人限定でプレイできるゲーム、サイトの作成。ほかにも、コレクション専用の取引所を作成することができる...などなど。
これまで共用コントラクトでは、どのNFTがどの作品、作者なのか、すぐにわからなかったところが、今後はすぐに判別できるようになり、新たなサービスを簡単に提供できるようになります。
どんな対応をしなければいけないのか?
それでは最後に、これまで共用コントラクトで出品していたNFTのクリエイターさんが、どんな対応をしなくてはいけないのかについて、お伝えします。
まず、やらなくてはならないことですが、NFTの編集を行いたいのであれば今のうちに、そうでなければ特に気にする必要はないというのが、私の考える結論になります。
発行方式の大幅改定に伴って、10月3日以降は、既存のアイテムの購入・販売・譲渡はできるが編集ができない、という状況になってしまいます。
ただ、これまでせっかく収集してきたNFTがなくなってしまったり、取引できなくなるわけではありませんので、ご安心ください。
つまり、NFTのコレクターの方には全く影響はなく、クリエイターさんにとってもそこまで焦る必要はないといえるのではないでしょうか。
◆まとめ
今回は、OpenSeaの大幅アップデートについて、ざっくりわかりやすく解説してきました。
個別ページを作成し、コレクションのロードマップを公開することができるようになるなど、かなり大幅な機能追加が行われるようです。
これから進化するOpenseaから、目が離せませんね!(ブロックスタ)