「迷走」東芝 ようやくTOB成立、年内にも上場廃止へ...待ち受ける巨額の融資返済、「物言う株主」決別後も険しい再建への道

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島田社長「企業価値向上に向けて尽力」...呪縛から逃れ「安堵感」も?

   名門凋落のきっかけは、2015年に発覚した不正会計問題だ。以降、迷走を続けた経緯は文末の年表の通りで、J-CAST 会社ウォッチでも、末尾のバックナンバーのように繰り返し報じてきた。

   大まかに振り返っておこう。

   最初の不正会計で責任をとって経営陣が退陣した直後、今度は社運をかけて買収したはずの米原子力大手、ウエスチングハウスが巨額の損失を出して経営破綻した。これで東芝は債務超過に陥り、危機を乗り切るため約6000億円の増資に踏み切った。これが迷走のはじまりとなる。

   増資に応じたのは、海外の投資ファンドなど「物言う株主」。東芝は早期の収益還元を迫る株主の要求に振り回され続けた。

   物言う株主を排除しようとした動きはことごとく失敗し、今回、JIP陣営によるTOBでようやく念願が叶うことになる。

   「企業価値向上に向けて尽力していく」。島田社長の明るいコメントの背景には、物言う株主の呪縛から逃れられるという安堵感がある。

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