「芸人ネクストとのシナジーを狙って芸人専門の芸能事務所を設立しようと考えています」
2018年に設立した「株式会社 俺」の求人ページには、「当たり前な話ですが、このフェーズの企業に入社することはそれ相応のリスクが伴います」とあり、同社がスタートアップ企業であることが明記されている。これは、どういうことか。インタビュー終盤は、同社の今後についての話題となった。
――今後、御社をスケールさせる人材と出会うために心がけていらっしゃることは何でしょうか。
中北さん 実はいま、ありがたいことに、弊社への応募はかなりの数が集まっています。一緒に働く人と出会ううえで、重要な点は2つあると考えています。1つ目として「万人受けしない、かつ、特定の人にこれでもかと刺さるビジョンを持ち、それを言葉として発することができる人」は求めていますね。万人受けを狙ったものって、実は、誰にも刺さらないと思うんですよ。作詞家の秋元康さんの言葉を借りて言うなら、「記憶に残る幕の内弁当はない」ということになるでしょうか。
――なるほど!
中北さん もう1つは「中北を好きであること」ですね(笑)。ある意味、中長期的に見た場合、私自身を好きでいてくれる方が、私に対してきちんとコミットメントしてくれると思うからです。
――たしかに、その可能性は高そうです。
中北さん ちなみに、うちの社員の一人などは「今日、何時まで働くの?」と聞くと、「力尽きるまでです!」とボケてくれるんです。もちろん、こちらとしては当然ながら、「そんなに働かなくていいよ!」と返すのですが、こう言ってくれるということは、やはり、私や仕事や会社が好きでなければできないと思うんですよ。なので、そういう人と一緒に働きたいと思っています。
――最後に、会社の今後の展望をお教えください。
中北さん 2030年までに会社の規模を大きくしていきたいと考えています。具体的な年商でもかなり高い目標を掲げ、経営面でもさまざまな手を打ちたい。また、「芸人ネクスト」とのシナジーを狙って、芸人専門の芸能事務所を設立したいと考えています。その布石として、今年の10月下旬にはお笑いのライブイベントを開催する予定です。さらに、芸能界以外の「好きなことで食える」的なジャンルとして、オンライン上でのアプローチも進めていきたいと思います。
――夢が膨らみますね。お話、ありがとうございました。気持ちよく働けるよう、私も本書を読んで、「神雑談力」を身に着けていきたいと思います!
(構成/J-CAST会社ウォッチ編集部 坂下朋永)