暗い顔で、仕事してませんか? もっと世の中を、仕事を面白がろう! 元お笑い芸人の人事コンサルタントが語る「神雑談力」の必要性/株式会社 俺・中北朋宏社長

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コメディケーションとは「事象の見方を変えると、面白がれるということを教えること」

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見方を変えると物事はこんなにも違って見えると語る中北さん

   研修内容に続き、編集部はコメディケーションなるものの本質に迫った。中北さんは日本の会社に欠けていることについて話してくれた。

――「コメディケーション」とは、なんでしょうか?

中北さん 「コメディー×コミュニケーション」ということで、笑いを活用した企業研修といえるでしょうか。うーん。厳密に「これが何なのか」に答えることは難しかったりもするのですが......さきほど申し上げた「関係開始」「関係継続」「関係深耕」の3つにかかわる話術すべてが「コメディケーション」と言えます。あるいは、この3つに分類されない笑いのメカニズムを意識した雑談もまた、「コメディケーション」。ただ、共通するのは「世の中を面白おかしく」というコンセプトかと思います。

――つまり、「世の中を面白がるための話術の総称」ということでしょうか。

中北さん さきほどお話のように、私はお笑い芸人を辞めた後は、サラリーマンになりました。これって、ようは「ボケなければいけない世界」から「ボケてはいけない世界」に転職したわけでして、実はかなりのカルチャーショックでした。
お笑いの世界にいた自分としては、やはり、仕事の中に「笑い」があった方が働きやすいと考えています。会社員となった当初はとくに、「なぜ真面目なことを真面目なままやるのか?」といった疑問を持たずにはいられませんでしたね。

――まさに、お笑い芸人ならではの発想ですね。

中北さん やっぱり、笑いがあった方が仕事の生産性って上がるんですよ。それは、サラリーマンの世界に限らずお笑いの世界でも同じ。ネタを書いている本人が笑いながら書いたネタと、そうでないネタとでは、作品として前者のほうが面白くなるのは一目瞭然なんです。となれば、サラリーマンの世界でも、企画書を書くときに手ごたえを感じつつ、ニッコリしながら書いた企画書の方が通りやすいのではないでしょうか。でも、日本の会社は職場に笑顔がないことが多いような気がします。

――と、いいますと?

中北さん 私は人事コンサルタントとして、今までに200を超える企業を見てきましたが、会社によってはフロアに陣取る上司の方が笑顔1つ見せないという、暗い職場もありました。その光景を見た時には、「この人は、そもそも、なぜここにいるの?」と思ったものです。

――そんな職場が......そこで働くのはつらそうですね。

中北さん 笑顔がない職場を見て、「もっと楽しく働かないのはなぜなんだろう?」という思いを深めました。しかも、そういう会社に限って、仕事中の暗さからは想像もできない、タガが外れたバカ笑いがあふれる飲み会だったという例は少なくありません。すると、「この人たちは、何のために働いているんだろう?」とすら思ってしまいます。もっと仕事を面白がってほしいものですよね。

――仕事を面白がる?

中北さん 人生で発生する事象って、どんなものでも面白がれると私は思うんです。たとえば、お笑い芸人は財布を落とすと「良かった!」と面白がります。また、交際相手に振られた場合は、「もっと残酷な振られ方をしたかった......」と、やはり面白がります。

――さすがはお笑い芸人さん、といった反応ですね。

中北さん ようは、どちらも「話のネタになる」からです。ゆえに、お笑い芸人のようにネタ話を披露する機会がない一般の方が、こんな反応をしたらさすがに、あやしがられてしまうと思いますが、何が言いたいかというと、「人生とは見方さえ変えればどんな事象でも面白がれる」んです。
となれば、仕事だって面白がれるし、だったら、面白がりながらやった方がいい、と私は思うんです。そうすると、人生が大きく変わっていくのではないでしょうか。コメディケーションとは「事象の見方を変えると、面白がれるということを教えること」といえるかもしれませんね。
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