中途採用全体の積極度53.8%...前年比0.9ポイントの微増 業種・職種ともに、経験者の採用には意欲的
また、直近半年間の採用基準の変化について質問した。書類選考について今後は採用基準を「厳しくした・する予定」の企業は「12.5%」から「18.6%」に増加し、6.1ポイントの上昇になった。
面接の採用基準では、「厳しくした・する予定」が「13.9%」から「22.3%」に増加し、8.4ポイントの上昇を見せ、採用基準を「甘くした・する予定」の担当者は「15.7%」から「11.5%」に4.2ポイント下降している。
さらに、今後の採用以降についても質問している。中途採用全体で積極的に採用する担当者は前年比0.9ポイント増の「53.8%」となった。一方で、業界・職種ともに未経験者と経験者のどちらを採用するのか聞くと、未経験者を採用するのが「41.6%」に対して、経験者を積極的に採用するのが「52.1%」とやや高かった。
また、入社後ギャップを減らす目的で企業が求職者へ「リアルな仕事情報の事前提供」=「RJP(Realistic Job Preview)」について、意図的に行っているかどうかを質問すると、「行っている」は「77.8%」、「行っていない」は「22.3%」となった。なお、RJPを行った結果、入社後の定着率が「増えた」という回答は「33.1%」になっている。
今回の調査に、マイナビのキャリアリサーチラボ研究員の朝比奈あかり氏は、以下のようにコメントを寄せている。
「直近半年間の中途採用では、『即戦力の補充』が重要視され、スペシャリスト人材の不足感が顕著でした。
企業は今後も積極的に中途採用を行い、即戦力人材を確保しようとしています。
企業の人手不足感が強いため売り手市場だと言われがちですが、IT人材など需要の高いスキルを持つ求職者にオファーが集中している可能性があります。
そのため、今後求職者は未経験の業種・職種に転職したい場合、企業が即戦力と判断するスキルを身に付けることが重要となるでしょう」