節約生活でも「削りたくない」費用...2位は「医療費」、1位は意外にも?

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   資源高や物価高の影響でモノの値段が高騰するなか、「節約生活」のため、家計のやりくりに頭を痛めている人は少なくないだろう。

   とはいえ、「節約のために削りたくない費用」もあるはず。そこで、アウトドアメディア「TACKLE NOTE」を運営するベストアクティ(宮城県仙台市)が、10代から60代までの100人に「節約のために削りたくない費用」について聞いたところ、2位が「医療費」、1位は意外な費用だった。2023年9月29日の発表

物価高で身も心も疲弊 「せめて食べ物だけはこだわりたい」

   調査によると、「節約のために削りたくない費用」を聞いたところ、第3位は「交際費」と「娯楽費」が、それぞれ8人で並んだ。第2位は「医療費」で25人が、そう答えた。

   第1位は「食費」の38人。毎日の暮らしの中で、たとえば食品・食材の買い物やランチ代など、食費は「切り詰めやすい」と思われるが、健康志向の高まりもあってか、がんばって「削らない」ように努めているようだ。【図参照】

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図 「節約のために削りたくない費用」の第1位は「食費」の38人(ベストアクティ調べ)

   第1位の「食費」から、それぞれの回答者のコメントをみると、

「体や健康の基本となる食は、なるべく削りたくないです。削ってしまうと後々健康に響いてしまいそうなので」(40代女性)
「食事を作ることや食べることが好きで、趣味としているため、なるべく削りたくないです。ただ、日々の買い物でよりお得なものや、より安いお店で買うようにしています。高級な食材を買わないだけで、切り詰めることはしません」(20代女性)
「食事だけはできる限りおいしいものを食べたい。この物価高でさまざまなモノを我慢して身も心も疲弊しているので、せめて食べ物だけは贅沢とまではいかなくてもこだわりの食事をしたい」(40代男性)
「食事は必要なだけでなく楽しみなものです。食費を抑えるためにこれまで買っていた商品を我慢するとかすると、気分が下がってしまいます。物価高で最近削っていますが、本音はあまり削りたくないです」(40代女性)

   といった声が寄せられた。

   健康面だけでなく、「物価高で我慢が多いから、食事だけはこだわりたい」「料理や食べることが好き」といった理由で、食費を減らしたくない人が多いようだ。

「節約のために病院へ行かない」という選択はない

   第2位の「医療費」を選んだ回答者のコメントは――。

「必要と感じた医療費は削りたくない。日頃から体調管理をしているからこそ、体調不良の時は早めに受診する」(40代女性)
「早期発見、早期治療と言われているぐらいなので、病気かなぁと感じたらすぐに病院へ行って治療を受けたい」(40代女性)
「コロナ禍で病院に行かないことで症状が悪化したという例を聞いたことがあります。節約のために病院に行かないことで病気になっては、せっかく家族のために節約していた意味をなさないと感じる」(40代女性)
「何事も身体の健康あってのものなので、そこを我慢してしまうと結局は全体でマイナスになってしまいそうな気がします」(30代男性)
「削ってしまって、早期発見を逃してしまっては大変だから医療費は削らず、異変があったら医療機関にかかるようにしています」(40代女性)

   体調不良はガマンできないものだ。「病院に行かずに病気になってしまっては節約の意味がない」「病気の早期発見を逃したくない」といった声が寄せられた。

   第3位の「交際費」では、こんな声が。

「頻繁に友達と遊ぶわけではないので、友だちと遊ぶ時くらい節約を気にしないで思いっきり楽しみたい」(30代女性)
「自分の事では節約しても良いかと思いますが、性別関係なく交際にかける費用は節約してしまうと繋がりすら減ってしまい、心の豊かさは無くなります。人は一人では寂しい想いをする生き物ですので、繋がる事への費用はそのままと私は感じています」(40代男性)
「友だちと遊ぶのをお金がない理由で断りたくないです。パーっとストレスを楽しいことをして発散したいです」(40代女性)
「節約のために友だちに会う頻度を減らしたくはないし、そこを減らすと心の健康が保てない」(30代女性)

   同じ3位の「娯楽費」のコメントをみると、

「娯楽がないと何のために生きているのかわからなくなってしまうので、娯楽費だけは削りたくない」(30代女性)
「他のものは節約できると思うが、娯楽費だけはストレス発散も兼ねているため節約するのが厳しいと思う」(30代女性)
「娯楽がないと楽しめなくてイライラしてしまって、気持ちがギスギスしそうだから」(30代女性)
「推し活をするために働いているといっても過言ではないと思っているので、娯楽費は削りたくないです」(40代女性)

   など、「ストレス解消」「生きがい」のための費用は削れないという。

削れない通信費「ネットができなかったら生きていけない」

   第5位の「水道光熱費」は7人が選んだ。

「以前、暑いのにエアコンを我慢したら熱中症になり、医療費がいつもの倍かかったので、水道光熱費は削らないようにしている」(30代女性)
「コロナ禍以降、自宅で過ごす時間が増えたことで、浪費のない範囲で光熱費を使用することが快適な暮らしだとわかりました」(30代男性)
「汗っかきなので、清潔な暮らしを保つために、エアコンとお風呂と洗濯に必要な光熱費は削れません」(40代男性)

   こんなコメントが寄せられた。

   第6位の「通信費」は、5人が選んだ。

「インターネットの接続環境が良くないと、仕事ができないだけではなく、動画視聴やネットサーフィンなどの娯楽もできなくなるため、ここは削減することはできません」(30代男性)
「ネット環境が今は一番大事と思っているから削れない。今、ネットができなかったらと思うと生きていけない」(40代男性)
「今は情報を手に入れることが第一なので通信費を節約することで不便になるのは嫌です」(40代男性)

   同じ6位の「教育費」を選んだ人も5人。

「子供の将来への投資であり、この費用だけは親としてでき得る限り削らずに出し続けたいです。その他の費用に関しては、見合った生活をして極力削れるように努力したいと考えます」(30代女性)
「子供の将来のために子供が取り組みたいと思ったことはなるべくやらせてあげたいです」(30代男性)
「小さい頃からの学習の積み重ねが将来の学力に影響していると思う。子供が将来、優秀な学校に行けるよう教育費だけは惜しみたくない」(40代男性)

「美容費」削れない「自分の外見を磨くことで仕事のやる気アップ!」

   「節約のために削りたくない費用」の8位は、4人が選んだ「美容費」だった。

「食費などは工夫をすれば節約ができますが、美容費は今使用している化粧品が合っているので、このまま使用していきたいので費用を落とすことができない」(40代女性)
「常にかわいいと言われたい。髪の毛も定期的に切らないと邪魔になるし、肌とかも気になってしょうがないから」(20代女性)
「自分の外見を磨くことで仕事のモチベーションややる気につながり、頑張ることができるため」(20代女性)

   こういった声が聞かれた。なお、「被服費」や「交通費」はゼロだった。

   度重なる物価の上昇で、これまで以上に節約に励む人が増えつつある。節約のために費用を削りすぎてしまうと、心身の健康に影響を及ぼす可能性もあるので、無理なく実践していきたい。

   なお、調査は10代から60代までの男女を対象に、2023年9月にインターネットで実施。回答者数は100人(内訳は男性32人、女性68人)。

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