「空の脱炭素」持続可能な航空燃料の製造に期待高まる「日揮ホールディングス」【脱炭素銘柄をねらう】

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日揮HDの強み、プラント建設で断トツ

   ところで、日揮は「2050年問題」(30年後に世界規模で地球環境が現在よりも悪化することを懸念すること)をどう捉え、どのように取り組もうと考えているのか――。

   日揮HDの佐藤雅之代表取締役会長CEOは「統合報告書2022(JGC Report)で、

「2021年に策定した日揮グループの長期経営ビジョン『2040年ビジョン』では、自らのパーパス(存在意義)を『Enhancing(高める) planetary health』と再定義し、解決すべき社会課題として『エネルギーの安定供給と脱炭素化の両立』、『資源利用に関する環境負荷の低減』、『生活を支えるインフラ・サービスの構築・維持』を掲げました。
そして、ビジネス領域はこれまでのオイル&ガス分野主体から、『エネルギートランジション』、『ヘルスケア・ライフサイエンス』、『高機能材』、『資源環境』、『産業・都市インフラ』の5つの分野に拡大する方針としました」

と、決意を表明している。

   SAF(持続可能な航空燃料)は「資源環境」に位置づけられ、重点政策3本柱の一つに取り上げられていることがわかる。

   「会社四季報2023年4集 秋号」によると、日揮HDは総合エンジニアリングで国内首位。海外でLNG(液化天然ガス)や発電などのプラントを手がける。再生可能エネルギーや水素関連にも注力する。

   優れた技術力を有し、常に先を見据えた経営を推進。今期(2024年3月期)は、ビジネス領域を上記の5つの分野に拡大したことに伴う業績向上も期待できる。

   今期の経常利益は、前期比マイナス5.1%減益の見込みだが、今後の売り上げに結びつく、プラントの期初受注残の1兆5634億円(前期比3割増)を抱えることで、来期(25年3月期)の経常利益は2.1%増を見込んでいる。PBR(株価純資産倍率)は1.21倍で、東証が目指す1.0倍をクリアしていることもある。

   日揮HD株は、2017年3月に2000円で100株取得したのを手始めに売買を繰り返し、これまで300株を売却して9万3000円の売却益を得た。現在200株を保有(9月28日現在22万円の含み益)している。今後の業績拡大を見込んで、2500円~3000円での売却を考えている。

   ちなみに、10年長期チャートの高値は2014年1月の4259円となっている。

【日揮ホールディングス(1963)】
年初来高値 2023年9月15日●2291円50銭
年初来安値 2023年3月17日●1533円00銭
直近 終値 2023年9月28日●2130円00銭

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