SDGs、高い認知度だが...価格より「サステナビリティ優先」は1割未満 年齢の高いほうがサステナブル意識は高かった

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キーワードの認知度 男性は企業活動、女性は日常生活で高く

   今回の調査で、約1年半前の調査と比較可能なキーワードについてみると、「聞いたことがある」と答えた割合は、「カーボンニュートラル」がプラス5.1ポイント、「児童労働・強制労働」がプラス3.9ポイント上昇している。

   その一方、「ワ―ケーション」はマイナス9.0ポイントで大幅に低下。また、調査対象の約3分の1のキーワードで、わずかに低下している。

   「内容まで知っている」と答えた割合は、「児童労働・強制労働」がプラス6.9ポイント、「カーボンニュートラル」がプラス5.3ポイント、「再生可能エネルギー」(プラス3.8ポイント)、「SDGs」(プラス3.3ポイント)で上昇しているほか、大半でわずかながら上昇している。

   一方、「内容まで知っているもの(キーワード)はない」と答えた割合は、マイナス19.2ポイントと、大幅に低下した。

   こうした調査結果に久我氏は、

「今回と約1年半前の調査対象は必ずしも一致していないためにわずかな差についての議論は難しいが、たとえば5月に新型コロナウイルス感染症が5類に引き下げられて以降、消費者意識が外へ向かうことで内省的な意識がやや弱まり、サステナビリティについての関心がわずかながら弱まりつつも、内容についての理解は全体的に深まっているという見方もできるだろう」

と分析した。

   サステナビリティについてのキーワードを男女で比べると、男性では「デジタルトランスフォーメーション(DX)」(男性24.1%、女性11.7%)が女性よりプラス12.4ポイント高く、「コーポレートガバナンス」(男性22.2%、女性10.6%)が女性より11.6ポイント高く、女性を上回った。

   一方、女性では「ヤングケアラー」(男性30.3%、女性54.5%)が男性よりもプラス24.2ポイント高く、「フードロス」(男性40.6%、女性57.3%)がプラス16.6ポイント、「健康寿命」(男性40.2%、女性50.4%)は10.2ポイント、男性を上回った。【図表2参照】

   男性では企業活動に関わるキーワード、女性では日常生活に関わるキーワードの認知度が高い傾向(調査対象者の就業率は男性79.6%、女性55.2%)があることがわかった。

   これを年代による違いでみると、全体的に年齢が高いほど認知度は上がり、60歳以上では「健康寿命」や「地方創生」、「再生可能エネルギー」、「ヤングケアラー」、「コンプライアンス(法令遵守)」、「カーボンニュートラル」、「マイクロプラスチック」、「フードロス」、「児童労働・強制労働」、「ダイバーシティ」などで20歳代、30歳代を大幅に上回る。

   一方、「知っているもの(キーワード)はない」と答えた人は、20歳代で22.6%、30歳代で22.8%と2割超を占めた。なお、「LGBTQ+」と「フェムテック」は70~74歳が最下位だった。

   ところで、よく世間では「Z世代はサステナブル意識や社会貢献意識が高い」と言われるようだが、調査結果を見ると、年齢が高いほどサステナビリティに関わるキーワードを理解している。

「これは『昔の若者と比べればZ世代を含む今の若者はサステナブル意識が高いが、現時点を比べれば年齢が高いほどサステナブル意識は高い』という理解が妥当である。現時点においては、人生経験が長く、社会課題などについて幅広い知識を蓄えていると見られる高齢者のほうが、サステナビリティについての理解も進んでいるようだ」

と、久我氏は指摘している。

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図表2 生年代別に見たサステナビリティに関わるキーワードで「聞いたことがあるもの」(複数回答。ニッセイ基礎研究所調べ)
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