1on1のテクニックだけでは進まない! 500ページの「発奮・スタンスセオリー」で上司力を徹底強化/NTTコミュニケーションズ【人を活かす先進企業に学ぶ 第1回(1)】(前川孝雄)

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ミドル・シニアを活かすには、見失いかけた「成果の出し方」を教えること

前川 その際、ミドル・シニアの活躍支援をどう位置付けるかも課題になるのではないでしょうか。
 私が企業から受ける相談のなかで無理を感じるのは、意欲が低下したミドル・シニア層の役割や仕事をそのままに、モチベーションだけを上げてほしいとの要望です。
 ミドル・シニアの場合、定年後も視野に入れざるを得ないし、仕事以外の気がかりな要素もあります。かつ、一人ひとりの抱える事情もさまざまです。会社の現在の仕事の枠組みの中だけで、ただがんばれと言われても難しいですね。

浅井さん 私も、他社からミドル・シニアのモチベーション低下が問題だとの話をよく聞きます。しかし、弊社で見る限り、ミドル・シニアのモチベーションは下がってはいません。ただ、がんばりたいが、どうやって成果を出せばよいかが分からない。自分より若手が中心に業務が進んでいるからです。
 象徴的に言うなら、「大事な局面で呼ばれなくなる」のがミドル・シニアです。じゃあ、10ある局面で1つでも呼ばれるためには、どうすればいいか。そこを見つけて磨いてほしいのです。
 だから、ミドル・シニアには成果の出し方を教えてあげることが大事。実際に成果が出せれば、「すごいね」と言われるようになる。後述しますが、弊社でも実際にそうしたケースが出ています。
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