外国為替市場 ドルの上値が重い展開か 日米金利差を背景としたドル買い意欲はまだまだ
東京外国為替市場見通し(9月25日~29日)
ドル・円予想レンジ:1ドル=146円00銭~150円00銭
今週の外国為替市場でドル円相場は、ドルの上値が重い展開か。
前週のドル円相場は、ドルが上昇した。FOMCのドットチャート(政策金利見通し)で、24年末の政策金利が従来予想よりも0.5%引き上げられたことで米長期金利が上昇、ドルの買い材料となり、ドルは一時1ドル=148円台半ばまで上昇した。
今週のドル円相場は、ドルの上値が重い展開となりそうだ。
相場はいったん、米国の政策金利見通しの材料は織り込んだと思われる。これ以上のドルの上昇には、政府・日銀による円買い・ドル売り介入に対する警戒感が強まるため、ドル上値は重くなりそうだ。
ただ、日米金利差を背景としたドル買い意欲が減少しているわけではなく、経済指標などの結果によってはドル買い意欲が高まり、1ドル=150円を目指す動きとなる可能性には十分に注意したい。
◆国内外、今週発表予定の経済指標は?
経済指標は、国内では25日に金融庁が海外投資家を招待する「ジャパンウィークス」開催(10月6日まで)、27日に日銀金融政策決定会合議事要旨(7月27、28日開催分)、29日に9月都区部消費者物価指数、8月完全失業率、8月有効求人倍率、8月鉱工業生産などの発表が予定されている。
海外では26日に米国の8月新築住宅販売件数、米国の9月消費者信頼感指数、27日に米国の8月耐久財受注、28日に米国の4-6月期GDP(国内総生産)確定値、29日に米国の8月個人所得、米国の8月個人消費支出、中国の9月財新製造業PMI、中国の9月財新サービス業PMIなどの発表が予定されている。
(鷲尾香一)