不妊の「検査・治療中」「検査・治療経験あり」夫婦...前回18.2%→22.7%に微増
さて、子どもの数や育て方など子どもに関連した考え方を取り上げる前に、夫婦の性生活と避妊、不妊治療について取り上げる。
妻の年齢50歳未満の夫婦全体で見ると、過去1か月間に夫婦間で性交があった夫婦の割合は37.9%、なかった割合は58.5%だった。20代では6割を超えているものの、30代では5割を下回っている。(グラフ3)
過去1か月間に性交がない場合を「セックスレス」と定義すると、該当するケースは、妻50歳未満の初婚どうし夫婦の約6割となる。
過去1か月間に夫婦間で性交があった夫婦に、避妊の有無をたずねると、避妊した夫婦は全体の58.3%だった。妻の年齢別にみると、30歳未満が63.9%でもっとも高く、30代前半が52.5%でもっとも低かった。
不妊について心配したことがある夫婦の割合は、全体で見ると前回調査の35.0%から39.2%へと増加した。2010年に3割を超え、2021年には4割近い夫婦が不妊の心配をしたことがあるとしている。
実際に不妊の検査または治療経験がある夫婦の割合は、「検査・治療中」と「過去に検査・治療経験あり」の合計では、前回調査の18.2%から22.7%に増加した。これは4.4組に1組の夫婦が不妊の検査・治療中か、経験したことになる。(グラフ4)
既婚者の出会いは新型コロナの影響もあり、ネットでの出会いが増え、徐々に晩婚化が進行している。さらに、不妊を心配する夫婦が増えており、不妊検査・治療を受ける夫婦も増加している。こうした傾向もまた、少子化が進行する一要因になっているのかもしれない。
次回は、子どもの数や育て方など子どもに関連した考え方を取り上げる。【第4回につづく】