広がるカーシェアリング市場、会員数は一気に前年比19%増 値上げラッシュ背景に、家計への負担の軽さに関心...ガソリン高騰も追い風

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「毎日車に乗るわけではない、断然メリット大きい」車の保管場所も年々増加、環境負荷低減で、若者を引き付ける

   利用が拡大する最大の理由は、自動車を所有するのに比べ、金銭的な負担が小さいことだ。ある利用者は「東京都内で駐車場を借りると、とんでもない金額が必要になる。車には毎日乗るわけではないので、カーシェアリングの方が断然メリットが大きい」と話す。

   特に最近は、ガソリン価格の高騰が利用を後押ししているという。原油価格の上昇や円安などからガソリン価格は9月に入って過去最高を更新している。

   カーシェアリングサービスは基本的に、15分でいくらなど時間や距離によって料金を決めている。元々ガソリン代も含む料金で、このガソリン高のなかでも「現時点では企業努力で値上げしない」(大手業者)。

   このため、ガソリン代を気にせず利用できるというわけだ。「ガソリン高騰を機にカーシェアリングに興味を持つようになった人も増えている」と業界関係者は話す。

   また、会員数が増えているのは、サービスが利用しやすくなっていることもあるようだ。車両の保管場所(デポジット)は年々増加し、2023年3月時点では前年同期比11.9%増の約2万3000か所にのぼる。

   レンタカーを借りる場合に比べ、利用する際に面倒な手続きが必要なく、ガソリンを満タンにして返す必要もないことなども魅力といえるようだ。

   さらに、カーシェアリングは車の数を減らすうえ、不必要な運転を抑える傾向が強まるなど、マイカーに比べ環境負荷を低減する効果があるとされる。これも、若い人を引きつけている一因と言われる。

   同財団によれば、会員になった人は入会前より公共交通機関や自転車を使用する機会が増えたという。

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