有休取得は「しやすくなった」33.5%、Z世代で39.1%と高く Z世代は休暇時に取引先に「必ず連絡」21.7%、「マメな一面」も?!

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   スタッフサービス・ホールディングス(東京都千代田区)は2023年9月12日に、17歳~62歳までのビジネスパーソン920人を対象に、「働く人の休暇取得時の意識や実態に関する調査」を行い、結果を発表した。

   それによると、職場の休暇取得時の空気感として、「取得しやすい」(とても取得しやすい雰囲気がある:25.1%、まあ取得しやすい雰囲気がある:45.1%の合計)は70.2%に達することがわかった。

   このうち世代別では、Z世代が76.1%(とても取得しやすい雰囲気がある:30.0%、まあ取得しやすい雰囲気がある:46.1%の合計)と全体平均を上回っていた。

   一方で、ミレニアル世代では有給休暇取得に気が引けるという回答が48.7%(やや気が引ける:34.3%、とても気が引ける:14.3%の合計)と全体平均を5.0ポイント上回り、取得しづらさを感じていることがわかった。

  • 有給取得の気持ちにも世代差があるようだ(写真はイメージです)
    有給取得の気持ちにも世代差があるようだ(写真はイメージです)
  • 有給取得の気持ちにも世代差があるようだ(写真はイメージです)

Z世代「有給取得しやすい」76.1%、ミレニアル世代「取得しやすい雰囲気でない」33.5%...対照的な結果に

   働く人の休暇取得時の意識や実態を調べる今回の調査。この調査における世代の定義では、「Z世代」は18歳から27歳、「ミレニアル世代」は28歳から42歳、「就職氷河期世代」は43歳から52歳、「バブル期世代」は53歳から62歳としている。

(スタッフサービス・ホールディングス調べ)
(スタッフサービス・ホールディングス調べ)

   はじめに、職場における休暇取得の空気感を聞いた。全体では「とても取得しやすい雰囲気がある」が「25.1%」、「まあ取得しやすい雰囲気がある」は「45.1%」であわせて「70.2%」の人が取得しやすいと答えた。

   世代別では、Z世代では休暇が取得しやすいという意見が多く、「とても取得しやすい雰囲気がある」が「30.0%」、「まあ取得しやすい雰囲気がある」は「46.1%」であわせて「76.1%」と全世代で一番高くなった。

   一方で、ミレニアル世代では「あまり取得しやすい雰囲気がない」が「20.9%」、「まったく取得しやすい雰囲気がない」が「12.6%」で「33.5%」の人が「取得しにくい」と感じているようだ。

(スタッフサービス・ホールディングス調べ)
(スタッフサービス・ホールディングス調べ)

   続いて、休暇取得時の気持ちについて質問した。全体では「気が引けることはまったくない」が「23.7%」、「気が引けることはあまりない」が「32.6%」であわせて「56.3%」。これに対して、「やや気が引ける」が「31.8%」、「とても気が引ける」が「11.8%」であわせて「43.7%」となった。ほかの人が勤務中に休暇を取ることに引け目を感じてしまう人も4割強いるようだ。

   世代別の特長として、ここでもミレニアル世代が「やや気が引ける」が「34.3%」、「とても気が引ける」が「14.3%」であわせて「48.7%」と、全世代中で最高になった。

上司・先輩が休むことはどう思う? 「不快に思う」13.2%という結果に

(スタッフサービス・ホールディングス調べ)
(スタッフサービス・ホールディングス調べ)

   また、ほかの人が休むことをどう思うか質問した。「上司・先輩が休んだ場合」、「同年代、同じ立場の同期・同僚が休んだ場合」、「部下・後輩が休んだ場合」の3パターンで調査した。

   「上司・先輩が休んだ場合」では、「不快に思う」(とても不快に思う:4.6%、まあ不快に思う:8.6%)で合計「13.2%」と、ほかの場合よりも若干高くなった。

   同年代、同じ立場の同期・同僚では、ミレニアル世代が「12.2%」(とても不快に思う:3.0%、まあ不快に思う:9.1%)となり、全体の「10.3%」(とても不快に思う:2.5%、まあ不快に思う:7.8%)を超える結果になった。

   また、部下・後輩が休んだ場合に「不快に思う」割合は、就職氷河期世代が(とても不快に思う:1.7%、まあ不快に思う:9.6%)をあわせて「11.3%」とほかの場合よりも高くなった。

(スタッフサービス・ホールディングス調べ)
(スタッフサービス・ホールディングス調べ)

   一方で、「新型コロナウイルス流行による働き方の変化によって、職場では休暇を取得しやすくなりましたか」と質問した。

   全体では「とても取得しやすくなった」が「9.0%」、「まあ取得しやすくなった」が「24.5%」であわせて「33.5%」となった。

   世代別ではバブル期世代が「とても取得しやすくなった」が「8.7%」、「まあ取得しやすくなった」が「19.1%」であわせて「27.8%」と全世代で最低。世代が若くなるほど数値が高くなる傾向となり、Z世代では「とても取得しやすくなった」が「10.9%」、「まあ取得しやすくなった」が「28.3%」であわせて「39.1%」になっている。

(スタッフサービス・ホールディングス調べ)
(スタッフサービス・ホールディングス調べ)

   休暇取得時の取引先への事前連絡有無について聞くと、全体では「必ず連絡している」が「15.7%」、「状況に応じて連絡している」が「38.9%」であわせて「54.6%」となった。

   世代別では、「必ず連絡している」はZ世代で「21.7%」と最高に、ミレニアル世代は「14.3%」、就職氷河期世代は「10.0%」、バブル期世代は「16.5%」とZ世代に次いで高くなった。

(スタッフサービス・ホールディングス調べ)
(スタッフサービス・ホールディングス調べ)

   さらに、休暇の取得割合のグラフによると、ボリュームゾーンは取得率40%から60%であわせて26.2%(40%程度:4.6%、50%程度:16.4%、60%程度:5.2%)となり、100%すべて取得している割合は「18.8%」となった。

   今回の調査を受けて、同社は次のようにコメントを寄せている。

「(調査の)結果、職場では休暇が取得しやすい雰囲気であり、世代や立場が異なる同僚が休暇取得をしても大半の人が不快に思わないという実態が明らかになりました。
コロナ前から、国が『働き方改革』を掲げて労働基準法改正をおこなうなど、ワークライフバランスが進み、多様な働き方もますます注目されています。そんななか、本調査ではコロナ禍を経て休暇が取得しやすくなったという結果も出ており、コロナで加速した働き方の変化は、職場の風土改革にもつながっているといえるでしょう。
一方で、本調査では休暇申請に『気が引ける』層が約4割いる状況も浮き彫りになりました。企業側は先輩・上司が率先して休暇を取得できるような業務分担や配分をおこなうなど、従業員の自らが気軽に休暇申請できるような風土づくりへの工夫が一層必要となりそうです」

   この調査は、2023年7月7日から9日にかけて、インターネット調査で全国の17歳から62歳男女の有職者920人(各世代の男女115人を対象に実施した。回答者の属性は経営者、会社員、公務員・団体職員、自営業、自由業、派遣社員・契約社員となっている。

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