上司・先輩が休むことはどう思う? 「不快に思う」13.2%という結果に
また、ほかの人が休むことをどう思うか質問した。「上司・先輩が休んだ場合」、「同年代、同じ立場の同期・同僚が休んだ場合」、「部下・後輩が休んだ場合」の3パターンで調査した。
「上司・先輩が休んだ場合」では、「不快に思う」(とても不快に思う:4.6%、まあ不快に思う:8.6%)で合計「13.2%」と、ほかの場合よりも若干高くなった。
同年代、同じ立場の同期・同僚では、ミレニアル世代が「12.2%」(とても不快に思う:3.0%、まあ不快に思う:9.1%)となり、全体の「10.3%」(とても不快に思う:2.5%、まあ不快に思う:7.8%)を超える結果になった。
また、部下・後輩が休んだ場合に「不快に思う」割合は、就職氷河期世代が(とても不快に思う:1.7%、まあ不快に思う:9.6%)をあわせて「11.3%」とほかの場合よりも高くなった。
一方で、「新型コロナウイルス流行による働き方の変化によって、職場では休暇を取得しやすくなりましたか」と質問した。
全体では「とても取得しやすくなった」が「9.0%」、「まあ取得しやすくなった」が「24.5%」であわせて「33.5%」となった。
世代別ではバブル期世代が「とても取得しやすくなった」が「8.7%」、「まあ取得しやすくなった」が「19.1%」であわせて「27.8%」と全世代で最低。世代が若くなるほど数値が高くなる傾向となり、Z世代では「とても取得しやすくなった」が「10.9%」、「まあ取得しやすくなった」が「28.3%」であわせて「39.1%」になっている。
休暇取得時の取引先への事前連絡有無について聞くと、全体では「必ず連絡している」が「15.7%」、「状況に応じて連絡している」が「38.9%」であわせて「54.6%」となった。
世代別では、「必ず連絡している」はZ世代で「21.7%」と最高に、ミレニアル世代は「14.3%」、就職氷河期世代は「10.0%」、バブル期世代は「16.5%」とZ世代に次いで高くなった。
さらに、休暇の取得割合のグラフによると、ボリュームゾーンは取得率40%から60%であわせて26.2%(40%程度:4.6%、50%程度:16.4%、60%程度:5.2%)となり、100%すべて取得している割合は「18.8%」となった。
今回の調査を受けて、同社は次のようにコメントを寄せている。
「(調査の)結果、職場では休暇が取得しやすい雰囲気であり、世代や立場が異なる同僚が休暇取得をしても大半の人が不快に思わないという実態が明らかになりました。
コロナ前から、国が『働き方改革』を掲げて労働基準法改正をおこなうなど、ワークライフバランスが進み、多様な働き方もますます注目されています。そんななか、本調査ではコロナ禍を経て休暇が取得しやすくなったという結果も出ており、コロナで加速した働き方の変化は、職場の風土改革にもつながっているといえるでしょう。
一方で、本調査では休暇申請に『気が引ける』層が約4割いる状況も浮き彫りになりました。企業側は先輩・上司が率先して休暇を取得できるような業務分担や配分をおこなうなど、従業員の自らが気軽に休暇申請できるような風土づくりへの工夫が一層必要となりそうです」
この調査は、2023年7月7日から9日にかけて、インターネット調査で全国の17歳から62歳男女の有職者920人(各世代の男女115人を対象に実施した。回答者の属性は経営者、会社員、公務員・団体職員、自営業、自由業、派遣社員・契約社員となっている。