気鋭のクリーンテック企業の創業者が、起業するまで 「日本にいてはダメ」海外で学び、商社で鍛え...そして、セーリングで気づいた「自然との共生」への思い【後編】/Nature株式会社 創業者・塩出晴海さん

ハーバード・ビジネス・スクールの志望書には、Natureの方向性がすでに書かれていた

   三井物産ではビジネスの進め方で学びを得たという塩出さん。6年勤めた同社を退社したあとは、いよいよ起業に向けて進み始めた。その思いとは、いったいどんなものだったのだろうか。

――起業に向けては、どういった経緯があったのでしょうか。

塩出さん 2014年に三井物産を退職したあと、私は経営学修士(MBA)を取得するために、アメリカのハーバード大学の経営大学院(ハーバード・ビジネス・スクール)に進学しました。実は、その時の志望書に「起業した際には社名は『Nature』とし、エネルギービジネスを手掛ける」という内容を書いていました。そして、同年9月に入学して、12月には「Nature株式会社」を設立しました。

――まずは、スマートリモコン「Nature Remo」を主力とした理由はあったのでしょうか。

塩出さん さまざまな選択肢を考えましたが、その中でも特に実現可能性が高いと思われたのが、スマートリモコンでした。そこにたどり着けたのは、子供の頃からのプログラミング経験や(三井物産に入社して、当初の志望だった)IoTへの興味でしょうか。それから、「自然」をテーマにしたい、という思いからでした。

――何か、全部つながってきましたね。特に、「事業をスケールさせる」ことは三井物産でのご経験も生かされているのではないでしょうか。こうして、スマートリモコン「Nature Remo」シリーズが誕生するわけですね。製品の特長や開発秘話について、インタビュー【前編】を未読の方はぜひご覧ください。

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