「自社のビジョンに合った事業は検討したい」塩出さんの次なる関心は?
――製品の開発秘話から、働き方のテーマでのお話、ありがとうございます。それでは、【前編】の締めくくりとして、御社の今後の展望をお教えください。
塩出さん 弊社が思い描く理想を実現させるには、現在の事業だけでは達成できないと思います。ですので、長いスパンで考えるならば、自社のビジョンに合った事業は検討したいと考えています。私として関心を持っているのは、「海上モビリティーの脱炭素化」ですね。
――どういったものでしょうか。
塩出さん 今、陸上ではEV(電気自動車)シフトが進んでいますが、その電源はバッテリーですよね。ただ、海上であれば、必ずしもバッテリーにこだわる必要はないのではと考えています。海上であれば常に風が強いので、その場で発電して、それでモーターを回すといった手法が可能かもしれません。このあたりに、新たなビジネスを見出せるのではないかと考えています。
「自然との共生をドライブする」という同社が実現させたいミッションに向けて、塩出さんの起業家としてのたしかな信念が伝わってきた――。【後編】では、塩出さんが起業を決意した話、そして、経営者として自分を高めるためにしていることに迫る。
(構成/J-CAST会社ウォッチ編集部 坂下朋永)