日本人は「人見知り」が多いのか?【尾藤克之のオススメ】

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なぜ「12歳」からなのか?

   著者の鳥谷さんは、中学1年生で、国語の授業で教科書を読んでいるときに、はじめて緊張を覚えたそうだ。先生に当てられて、ただ決まった文章を数行読むだけなのに、声がふるえて息が苦しくなってしまった。

   それ以来、人前で本を読むことがこわくなり、出席番号順で「今日あたりそうだな」とわかっているときは、仮病を使って、保健室ににげこむようになっていた。

   本書のタイトルにある「12歳」にはどのような意味があるのか――。おそらく、中学1年生が読むことを意識して、このようなタイトルになったのだろう。人見知りや緊張しやすいことを意識するのは、中学1年生くらいが多い。この時期に自覚できないと、人に対して「苦手意識」をもつ可能性がある。

   対策を講じるなら、自覚したときがベターだということになる。そこでたとえば、親が読んだ後に子供に読ませればいい。思春期の、自我が芽生える時期だからこそ、何らかの気づきがあるかもしれない。毎日の生活で無理なく実践すれば、早期克服も容易だろう。

尾藤 克之(びとう・かつゆき)
尾藤 克之(びとう・かつゆき)
コラムニスト、著述家、明治大学客員研究員。
議員秘書、コンサル、IT系上場企業等の役員を経て、現在は障害者支援団体の「アスカ王国」を運営。複数のニュースサイトに投稿。著書は『最後まで読みたくなる最強の文章術』(ソシム)など19冊。アメーバブログ「コラム秘伝のタレ」も連載中。
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