未婚者の結婚の意思は、この40年でどう変化したか? 「一生結婚するつもりない」は増加し、独身生活で「行動や生き方が自由」を重視【人口問題1】(鷲尾香一)

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18~34歳未婚者「交際相手持たない」...男性は40年前36.8%→直近72.2% 女性は40年前30.1%→直近64.2%

   では、現在の18~34歳の未婚者の異性との交際状況は、どのようになっているのか。

   「恋人または婚約者がいる未婚者」の割合は、2000年代前半をピークに、男女とも低下している。男性は2005年の27.1%をピークに2021年には21.1%に、女性は2002年の37.1%をピークに2021年には27.8%に低下した。(グラフ3)

   その背景には、男女ともに異性の交際相手に対する考え方の変化がある。

   交際相手を持たない割合は、男女ともに年々増加している。男性は約40年前の1982年には36.8%だったが、約20年前の2002年には52.8%と半数を超え、2021年には72.2%にまで増加している。女性も1982年には30.1%だったが、前回調査の2015年には59.1%と半数を超え、2021年には64.2%となった。

   特に変化が大きいのは、異性の交際相手について、男性では「交際を望む」が31.1%に対して、「交際を望まない」が36.1%に、女性では「交際を望む」が24.5%に対して、「交際を望まない」が39.4%にのぼっていることだ。

   男女ともに、異性の交際相手を「望まない」が、「望む」を大きく上回っている。

   前回調査から「交際を望まない」の割合は、男性で3.4ポイント、女性では4.5ポイントも増加している。すなわち、女性では5人に2人は異性との交際を望んでいないという結果となっている。(グラフ4)

   未婚者の異性との交際の経験でも、男性の37.7%、女性の32.7%が「これまでに異性と交際した経験がない」と回答している。

鷲尾香一(わしお・きょういち)
鷲尾香一(わしお・こういち)
経済ジャーナリスト
元ロイター通信編集委員。外国為替、債券、短期金融、株式の各市場を担当後、財務省、経済産業省、国土交通省、金融庁、検察庁、日本銀行、東京証券取引所などを担当。マクロ経済政策から企業ニュース、政治問題から社会問題まで、さまざまな分野で取材。執筆活動を行っている。
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