おせち商戦、早くも始動...コロナ5類移行後、初の正月 多様な世代で楽しめる品揃えに...「欲望おせち」「体験型おせち」まで登場!

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   厳しい残暑が続く中、2024年の正月に向けた「おせち」商戦が早くも動き出した。

   新型コロナウイルスの感染法上の位置づけが「5類」に移行してから初の正月とあって、百貨店各社は、家族や親戚、友人が集まれることに感謝する人が増えているとみて、大勢が食卓を囲んで楽しめる商品を中心に準備。9月から順次、オンラインや店頭で予約の受け付けを始める。

  • おせち商戦、早くも始動(写真はイメージ)
    おせち商戦、早くも始動(写真はイメージ)
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高島屋、自分流にカスタマイズできるユニークさが売り

   「業界最多級のおせち料理を用意した」とアピールするのは高島屋だ。店頭で約900種類、オンラインストアでは約1150種類というバラエティーに富んだおせちを準備した。

   このうち、ユニークな商品の一つが「欲望おせち」と銘打った「よりどり彩りおせち」だ。好きなものだけを自分流にカスタマイズして自分独自のおせちを作ることができる。

   きんとんやだて巻きなど定番の和食をはじめ、フォアグラムースやビーフシチュー、フカヒレの姿煮やエビのチリソースなど洋食や中華の料理30品の中から、12品か9品を自由に選んで重箱に詰めるという趣向だ。

大丸松坂屋、「三世代で楽しむお正月料理」を打ち出す

   大丸松坂屋百貨店は「家族で集う」をテーマに打ち出しており、「だんらんのシーンに寄り添った商品を強化した」とする。同社によれば、コロナ禍によって多くの人が「会いたい人に自由に会えない」という経験をしたことで、人が集まる時間を大切に思う気持ちが強まっているという。

   このため、子どもから大人まで年齢や性別にかかわらず、多様な人たちが同じ食卓で一緒に食べられる「三世代で楽しむお正月料理」などが注目を集めている。

   かむ力が弱くなってきたお年寄りでも食べやすい「やわらかおせち」などが話題を集めそうだ。

ペットも家族...そごう・西武は「ワンちゃんのご褒美おせち」、松屋は料理レッスンとセット販売

   そごう・西武のテーマは「家族みんなで楽しむお取り寄せグルメ」。和食、洋食、中華とさまざまなジャンルの商品を集めた「有名店のコラボおせち」などを準備している。また、家族の一員でもある大切な愛犬のための「ワンちゃんのご褒美おせち」などもユニークだ。

   松屋のテーマも「みんなが集うお正月」。人気を集めそうなのは「体験型おせち」だ。おせちと料理研究家のレッスンをセットにして販売するという新たな取り組みとなる。

   配送についても、ちょっと風向きの変化がある。

   ここ数年、冷凍技術の向上などから、冷凍食品の人気が高まっており、24年の正月用のおせちでも、冷凍で配送するケースも増えるとみられている。

   冷凍なら帰省先などの出先でも手軽に楽しむことができるというのが売り文句だ。

   各社とも冷凍おせちの品ぞろえを増やすなど対策を強化し、幅広い顧客の獲得を狙っている。(ジャーナリスト 済田経夫)

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