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大学認知度・イメージ調査ランキング 関西以外は1位が変動 関東・甲信越&関西エリアは、私立大学がTOP3独占!

   受験を控えている高校生が抱いている大学の認知度やイメージは?

   マイナビ(東京都千代田区)が運営する、高校生の進路選択に関する調査研究・情報発信専門サイト「マイナビ進学総合研究所」は2023年9月8日に、2024年3月卒業予定の高校3年生を対象とした「大学認知度・イメージ調査(2023)」の結果を発表した。

   ランキングを見ると、前年と比べて関西以外は1位が変動した。関東・甲信越、関西エリアでは、私立大学がTOP3を独占する結果となっている。

   また、高校3年生に志望校の検討に「強く影響する」イメージ項目を聞くと、最多は「学べる内容が充実している」(59.0%)で、「就職力が高い」(56.1%)、「勉強が面白い」(52.4%)と続いた。

   さっそく、エリア別大学認知度ランキングを見ていこう。

  • 高校生に認知度の高い大学とは?(写真はイメージです)
    高校生に認知度の高い大学とは?(写真はイメージです)
  • 高校生に認知度の高い大学とは?(写真はイメージです)

【認知度ランキング】北海道・東北1位「北海道大学」、中国・四国1位「岡山大学」など国公立大学も健闘!

(マイナビ進学総合研究所の作成)
(マイナビ進学総合研究所の作成)

   まずは、北海道・東北エリア。認知度ランキングは1位「北海道大学」(47.1%)、2位「東北大学」(44.2%)、「札幌大学」(37.7%)となり、前年度と比べると東北大学が順位を落とし、北海道大学が伸びている。

   関東・甲信越エリアでは、「早稲田大学」(76.5%)がランクアップして1位に。2位の「青山学院大学」(75.5%)と3位の「日本大学」(74.6%)も順位を上げている。

   東海・北陸エリアでは、「中京大学」(65.8%)が順位を上げて1位に。2位は前回1位だった「名古屋大学」(65.6%)が入った。3位の「名城大学」(63.4%)は順位が変わらなかった。

   関西エリアでは、1位は昨年に引き続き「近畿大学」(75.2%)。2位は昨年4位だった「立命館大学」。3位には「関西大学」がランク入りした。

   中国・四国エリアでは、1位の「岡山大学」(58.2%)が昨年2位から順位を上げた。2位は「広島大学」(57.3%)が順位を落とし、3位には「山口大学」。

   九州・沖縄エリアでは、1位は前年4位から大きく順位を上げた「福岡大学」。2位は昨年1位の「九州大学」。3位は、昨年8位から大きく上昇した「熊本大学」だった。

   大学の認知度について、調査元では以下のように指摘している。

「認知度ランキングでは関東・甲信越、関西エリアで私立大学がTOP3を占める結果となった。関東・甲信越エリアで認知度2位の青山学院大学は、イメージ項目『時代にマッチしている』でも1位を獲得しており、2022年4月に日本初の『ヒューマンライツ学科』を設置したこと等が評価につながっているようだ」

【「時代にマッチしている」大学イメージランキング】6エリアのうち4エリアで1位が私立大学に!

(マイナビ進学総合研究所の作成)
(マイナビ進学総合研究所の作成)

   続いて、「時代にマッチしている」大学イメージランキングを見てみよう。

   北海道・東北エリアでは、前年1位の「東北大学」(13.3%)が順位を守った。2位は前年3位から順位を上げて「北海道大学」が入った。3位には私立大学の「北海学園大学」となった。

   関東・甲信越エリアでは、前年2位だった「青山学院大学」(23.5%)が1位となった。2位は前年1位から順位を下げて「慶応義塾大学」(17.5%)が入った。3位は前年5位の「明治大学」(17.3%)。

   東海・北陸エリアでは、1位と2位は前年と順位が変わらず、1位「名古屋大学」(13.7%)、2位「名城大学」(12.0%)。3位には、前年より順位を上げた「中京大学」となった。

   関西エリアでは、1位は前年と順位変わらず「近畿大学」(25.8%)。2位は、前年7位から大きく順位を上げた「関西大学」(15.4%)。3位の「同志社大学」(15.1%)は、前年2位から一つ順位を落とした。

   中国・四国エリアでは、1位の「広島大学」(12.3%)が前年3位から急上昇。2位の「岡山大学」(11.9%)が前年6位から躍進した。3位は、前年はランク外だった「岡山理科大学」が入った。

   九州・沖縄エリアでは、1位は「福岡大学」(14.2%)が前年3位から順位を上げた。2位は、前年1位から順位を落とした「九州大学」(12.8%)。3位には「九州産業大学」がランク入りした。

   「時代にマッチしている」イメージランキングの結果について調査元では、次のように解説している。

「『時代にマッチしている』イメージランキングは、上位顔ぶれが昨年から変化しており、特に関西大学は大きく順位を上げている。同学は、全学展開の『AI・データサイエンス教育プログラム』に加え、高度データサイエンティスト育成を目的に独自の教育プログラムも展開している。他にも、2024年4月に『情報融合学環』を創設する熊本大学、同年4月にリアルとバーチャルの融合を掲げてキャンパスを展開する立命館大学も順位を上げた」
(マイナビ進学総合研究所の作成)
(マイナビ進学総合研究所の作成)

   ちなみに、志望校選びに影響するのは大学のどんなイメージかを聞いたところ、最多は「学べる内容が充実している」で「59.0%」。次いで、「就職力が強い」で「56.1%」、「勉強が面白い」で「52.4%」、「サポートが手厚い」で「52.0%」、「成長できそう」で「50.1%」が続く結果となった。

   今回の調査を受けて、調査元では、こうコメントしている。

「志望校検討に強く影響するイメージ項目は、『学べる内容が充実している』が最多となった。進路選択を控えた高校生のイメージ向上においては、大学として充実した学びを提供できるかに加え、先進的な学部の新設やカリキュラムの導入など、時代にマッチした取り組みが重要な要素になると考えられる」

   なお、この調査は全国47都道府県を6エリアに分けて実施した。調査期間は2023年7月12日から28日までウェブで行われ、対象は『マイナビ進学』会員リストより抽出した調査時高校3年生(2024年3月卒業予定)で1万4468人。