「くすりの窓口」調剤薬局向けに、ユニークなサービス提供 光通信の「EPARK」から独立【よくわかる新規上場株】

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メディア事業は「医療と患者をつなぐプラットフォーム」

   2つ目の「メディア事業」は「医療と患者をつなぐプラットフォーム」をコンセプトとする事業で、2つのサービスを運営しています。

   (2-1)「EPARKくすりの窓口」は、薬局の検索サイト/アプリです。立地や営業日などで薬局を検索できるほか、患者が医療機関から受け取った処方箋をサイト/アプリ経由で指定した薬局に送ると、処方薬受け取りの予約ができる機能を備えています。患者の待ち時間短縮につながるほか、薬局は処方薬の準備ができ、店舗内の混雑防止にもつながります。

   主な事業収益は、薬局からの処方箋のインターネット予約に係る手数料収入です。患者から初回予約があった場合、初回登録手数料が発生。その後は初回よりも金額を抑えた手数料が、登録管理料として毎月継続します。この収益の一定割合を、ロイヤリティとして株式会社EPARKに支払っています。

   (2-2)電子お薬手帳アプリ「EPARKお薬手帳」は、処方された医薬品の情報を登録できるほか、飲み忘れ防止のアラーム発信機能、血圧値や体温の登録などPHR(Personal Health Record)管理機能を備えています。

   薬局側は、処方した医薬品の情報を患者のお薬手帳に自動登録したり、過去の処方歴を自店のPC等で確認したりできます。「EPARKお薬手帳」からの直接的な収益はありませんが、薬局をかかりつけ登録することで「EPARKくすりの窓口」の利用促進・リピートにつながります。

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「新規上場申請のための有価証券報告書(Iの部)」より

   3つ目の「基幹システム事業」は「医科、薬局、介護のデータ連携プラットフォーム」をコンセプトとした事業。サービスの1つである調剤薬局向けレセコン「Pharmy」の開発販売を行うモイネットシステムは、連結売上高に占める割合が10%を超え、売上高10億7947万円、当期純利益2億1809万円をあげています。主な事業収益は、初期導入費用収入と保守料収入です。

こたつ経営研究会
こたつ経営研究会
有価証券報告書や決算説明書などの公開情報を分析し、会社の内情に思いをめぐらすニューノーマルな引きこもり。昼間は在宅勤務のサラリーマンをしながらデイトレード、夜はネットゲームをしたりこたつ記事を書いたりしている。好きなピアニストはグレン・グールド。嫌いな言葉は「スクープは足で稼げ」。
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